2020年12月

「天外者」

邦画の新作で『てんがらもん』と読む。鹿児島の方言で『凄い男』の意味。実在の男:五代友厚を描いたドラマ。薩摩藩の勤王の志士から明治になって日本の近代化に尽力した一代記。但しどうしても激動の幕末の話~坂本龍馬や岩崎弥太郎、伊藤博文らとの交流~が中心になって、肝心の(私が知りたかった)明治以降の活躍が足早過ぎて残念だった。今年亡くなった三浦春馬さんの主演作。 評価 〇マイナス

「mellow」

2020年の邦画。生花店『mellow』を営む誠一は寡黙な青年で、近所に住む女性たちから行為を抱かれているが、一向にそれに気づかない。こんな彼にいろいろな女性からのアプローチがある。時には驚くようなことも。淡々と過ごしている市井の人々の営みを優しく見つめている。何気ない日常にもいろいろとあり、それが愛しくさえ思える小品だった。題名のように『ゆったりとした、柔らかく豊かで、落ち着いた』気分になった。評価 〇プラス

「ワンダーウーマン1984」

洋画の新作。久しぶりのハリウッド大作の封切り。さすがアメリカ映画だ。ヒロイン良し、CGアクション良しで満足の映画だった。プロローグはその最たるものだった。3年前の「1」を観ていないとボーイフレンドのくだり等少しわかりにくかったかもしれないが、それでなくてもOKだ。偶然か今の「コロナ禍」の世界の混乱を予想した感じもあって感情移入した。エピローグのサービスも嬉しかった。 評価 〇プラス

「カイジ ファイナルゲーム」

2020年邦画。昨日の映画から11年後。大富豪が仕掛けた危険なギャンブルでまたしても一発逆転を狙うカイジの運命の行方を描いた映画。今回は国会議員の秘書が相手だった。相棒というかサポートしている天海祐希がいい味を出していた。『ファイナル』とあるが、まだまだ続くかもしれない。評価 〇

「カイジ 人生逆転ゲーム」

2009年の邦画。原作は人気漫画。友人の借金の保証人になったことで多額の負債を負わされた青年カイジが、一夜にして大金をつかめる命がけのゲームに挑む というストーリー。まあ荒唐無稽な話をいかに楽しませるかというサスペンスドラマ。あくの強いキャラクターが盛り上げている。最後の展開やオチまで想定内だったが、、。評価 〇

「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」

2018年の外国映画。鬼才テリー・ギリアム監督が構想から30年を経て完成させた映画。自らをドン・キホーテと信じる老人と若手映画監督の奇妙な旅の行方を現実と幻想を織り交ぜて描いた監督渾身の喜劇。有名な舞台ミュージカル『ラ・マンチャの男』を彷彿とさせる展開もあるが、ハチャメチャな部分もあり、結局訳が判らなくなって収拾がつかない という輩も多いだろう。 評価 〇

「トゥルー・クライム」

1999年のアメリカ映画。クリント・イーストウッド監督&主演映画。強盗殺人の罪で死刑執行されるのが迫っている黒人死刑囚がいた。その再調査を行っていた女性新聞記者が交通事故で死に、その同僚のベテラン事件記者(主人公のイーストウッド)がそれを引き継ぐ。無実を直感した彼が死刑執行の直前まで孤軍奮闘する上質のサスペンスドラマ。面白い の一言だ。 評価 ◎

「新解釈・三國志」

邦画の新作。大泉 洋を始め、ムロツヨシ、佐藤二朗らが参加しているので普通のシリアスではない喜劇的な要素が加わっていると予想して観たが、やはりそうだった。『新解釈」というのがユニークだ。但し、西田敏行の顔を出した進行役はテレビを見ているような安手感になり、盛り上がらなかった。 評価 〇マイナス

「EXIT」

2019年の韓国映画。学生時代山岳部だった主人公の青年が、いまはニートでうだつが挙がらないでいる。ある日親戚の結婚式に出かけてビルの上の階でそれを祝っていた時に、下から有毒ガスが広がってくる。皆をヘリコプターで避難させた後、乗れなかった後輩と二人で高層ビルを逃げ回るというサバイバルアクション映画。問答無用に楽しめた。評価〇プラス

「ロストパラダイス・イン・トーキョー」

2010年の邦画。いま注目されている白石和彌監督の監督デビュー作。社会の片隅で過酷な現実を受け入れて生きている3人の男女を描いている。30代になっても風俗のアイドルとして頑張っているホテトル嬢が偶然行った客の家で、精神薄弱の兄と暮らしているマンションのセールスマンの弟と知り合う。反発しながらもそれぞれの夢を語るようになるが、、、。底辺の人々を静かに見つめている。 評価 〇プラス

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