2023年04月

「いつかの君にもわかること」

2020年のイギリス=イタリア映画。なかなかの邦題だ。インパクトがあり、興味も覚える。そして誰に対しての言葉かも最後には解る。窓ふき職人の33歳のシングルファーザー:ジョンとその4歳の息子マイケルの話。ジョンは不治の病で余命いくばくもない。マイケルの将来のために養子縁組の手続きをして、役所の女性職員とその候補者を訪ねる。そして出した結論は、、、。しみじみとした感慨があった佳作。 評価 〇プラス

「ニュー・シネマ・パラダイス」

1989年のイタリア映画。この映画に関しては何も説明することはないだろう。この2時間強のヴァージョンと、それよりも1時間長いヴァ―ジョンを共に劇場で観たのは、もう30年以上になるが、いまでもはっきり覚えている。今回久しぶりに観たが、改めて名作だと再認識した。この冬作曲家エンリオ・モリコーネのドキュメンタリーを観たが、この映画の音楽もそうだった。サントラ盤も購入したなあ。 評価 ☆

「キャッスル・フォール」

2021年のアメリカ映画。典型的なB級ムービー。原題は複数形で、舞台となった田舎の町の名前。爆破解体間近の廃ビルに隠された大金を巡り、刑務所の看守(主人公で、娘の医療費のために囚人から情報を得た)と銀行強盗したギャングたち、そして偶然大金を見つけた建設作業員の3者が三つ巴の闘いを繰り広げる。ラストは予想通りの展開だった。 評価 〇

「アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド」

2021年ドイツ映画。題名の後半でネタバレしているのがどうかな? 但し前半の原題だけでは集客力が弱いのも確かだ。近未来 理想的な相手として、完璧なAIアンドロイドが作られる。彼と女性学者の実験的な同棲生活と恋の行方を描いたファンタジー。コメディとも謳っているが、そうは思えなかった。でも将来このようなことが起こるかも? という期待もあった。アンドロイドを演じたイギリスの男優がベルリン国際映画祭で評価された。評価 〇プラス

「イリュージョン」

2020年のロシア映画。よくあるタイトルだ。命がけのマジック~イリュージョン~を売り物にする3兄弟が主人公。ある時 舞台の上でのパフォーマンスをしている最中 助手で長男の恋人の女性がいなくなる。彼女の命を守るために、「死の罠」が仕掛けられたイリュージョン機材でショーを敢行する というサスペンスタッチのドラマ。黒幕がその彼女だった!  評価 〇プラス

「ミッドナイト・キラー」

2021年のアメリカ映画。日本劇場未公開。実際の事件を基に、若い女性を狙うシリアルキラーとFBI捜査官との攻防を描いたクライムドラマ。但し、活躍したのは地方の保安官だった。クレジットされた俳優の順序と劇中で頑張った俳優とのギャップが気になった。B級止まりの出来。 評価 〇マイナス

「こんにちは、私のお母さん」

2021年中国映画のコメディ。といってもやはり我々には馴染のない世界観があった。あることで20年前にタイムスリップして独身時代の母親に出会った主人公が、母親の幸せのために奮闘する という骨子だが、社会主義国家の貧しさと自由にモノが言えない風潮を強く感じて笑えなかった。評価 〇マイナス

「わたしはダフネ」

2019年イタリア映画。ベルリン国際映画祭で評価された。ダウン症の娘ダフネとその父が主人公。映画の冒頭母(妻)が突然死んでしまう。残された二人は、その母の故郷まで旅することで心の喪失を乗り越えていくというロードムービー。ダフネの障害は軽く人並み以上に生きる術を持っていて、父を何度も励ましていく姿が素晴らしかった。評価 〇プラス

「ガンパウダー・ミルクシェイク」

2021年フランス=ドイツ映画。女性たちの死闘を描いたバイオレンスアクション。主人公の凄腕の殺し屋の女性は、標的の娘をかくまったせいで組織に命を狙われる。二人は元殺し屋の女性たちが仕切る図書館に逃げ込む。音信不通だった母のサポートもあって、組織から派遣された男たちと戦う。本当にカッコよい女性たちの強さだけが目立った。 評価 〇

「茶飲友達」

新作邦画。題名から何かのほほんとした内容かな?と思ったら違っていた。新聞の3行広告で『茶飲友達募集』の記事を見た老人が、喫茶店で出会った女性は「デリヘル」を行う老女だった! 若い元風俗嬢が代表になって孤独な老人男女の出会いをサービスする という仕事をしている。映画はそれに携わる人々を上手く描いていた。現代の老人問題と貧困問題をも問っている問題作だった。 評価 ◎

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