2019年12月

「しゃぼん玉」

2017年の日本映画。乃南アサの小説の映画化。犯罪(窃盗と傷害事件)を繰り返して来た青年(林 遣都)が逃亡の末に宮崎の山村にたどり着く。偶然一人暮らしの老女(市原悦子)を助けたことから同居する。そこで生活することで、親の愛情を知らずに生きてきた彼がやっと自分に向き合い、人の情を知るようになる。無軌道な青年を受け止める慈愛溢れる老女役の市原さんの演技が光るが、彼女の遺作となった。評価 〇プラス

「オフィーリア」

2018年米=英映画。題名からシェイクスピアの「ハムレット」の相手の話とわかる。彼女の視点から描いたリサ・クラインの小説の映画化。主役は「スター・ウォーズ」シリーズのヒロイン:レイ役のデイジー・リドリー。なかなかの好演だった。日本未公開。評価 〇プラス

「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」

日米同時公開の新作。「エピソード9」でこのシリーズも42年で終わりを迎えた。1作目(エピソード4)の公開当時を思い出して感慨無量だ。何とか最後まで劇場で観られたことに感謝したい。そして最後の3本はすべて孫と観られたことも! 内容は最後としてどうだったかコメントは難しいが、一応終わったという感じ。最近の注目作は日米同時公開が多くて嬉しい。それにしても日本語字幕や日本語吹き替え、そして豪華なパンフレットの作成など、やればできることが判った。  評価 〇プラス

「戦争のはらわた」

1977年の西ドイツ&イギリス映画。 40年以上前の映画で時代を感じる。映画史上でも、また監督がサム・ペキンパーということでも注目され、いまやカルト化された映画でもある。凄い邦題だ。それを始めて鑑賞した。戦争の無意味さをドイツ側からの視点で撮った映画で、観る価値のある映画だった。 評価 〇プラス

「仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション」

ずっと続いているこのシリーズも平成から令和に移った。複数のヒーローもので、平成の「仮面ライダー ジオウ」と令和の「仮面ライダー ゼロワン」が主人公。 近未来に、人類ではなくてヒューマギアというロボットが地球を支配している。それを是正しようと過去に戻って戦うというストーリーで、テレビを見ていないとわからない世界観だ。でも子供たちは何とかそれなりに理解しているようだ。劇場で観るのが孫とのお約束になっている。 評価  〇マイナス

「デトロイト」

 

2017年のアメリカ映画。題名のようにデトロイト市で1967年に起こった黒人を中心にした暴動を事実に基づいて扱っている。監督は女性のキャサリン・ビグロー。これまでもハードな内容の映画を撮って評価されている。あるきっかけで起こった暴動だが、とあるホテルに避難した黒人たちの一人がふざけて空砲を軍や警官側に撃ったことから酷い事件に発展する様をセミドキュメンタリー風に撮っている。事件の顛末は警官側の無罪判決になったが、今の時代であればどうだろうか? また同様の事案が現在も至るところで見受けられることを警鐘している。評価 〇プラス

「ファースト・コンタクト」

2017年のイギリス映画。日本の劇場未公開作品。人類と地球外生命体の接触を描くSFアクション。未知の存在物体ヴォイドが世界のあらゆる主要都市の上空に突然出現する。雲のようなもので各国は調査に乗り出す。英国ではロボットに人間の脳を接続した「ヒューマン2.0」を開発しヴォイドに送り込む。しかし、謎のまま時は過ぎ、結局武力行使となるが、、、。あのヴォイドは衛星軌道上にその後到来して地球を破滅しかねない巨大隕石群から地球を守るために、どこからか到来したものだった。セミドキュメンタリータッチが臨場感を増していた。評価 〇プラス

「僕のワンダフル・ライフ」

2017年アメリカ映画。主役は犬。8歳の少年イーサンに助けられたラブラドルレトリバーの子犬は、ベイリーと名付けられて彼と生活を共にする。ベイリーはイーサンの幸せをいつも望んでいた。時が移り何度も別の犬(種)に生まれ代わりながら、ついに中年になったイーサンと再会する、、、。犬と人間の絆を描いた感動作。今年この続編も作られている。 評価 〇プラス

「エンジェル 見えない恋人」

2016年のベルギー映画。ある女性が出産する。その子は誰にも見えない透明な男の子だった。数年後母が死ぬ。エンジェルと名付けられた少年は一人で生きているが、ある時盲目の少女と親しくなる。彼女は気配でエンジェルが判る。お互い惹かれあう。数年後盲目の少女は手術をして目が見えるようになる。そして再会した二人は恋に落ちるが、、、、。ファンタジックラブストーリー。いろいろと突っ込む点はあるが、映画ならではの味わいがあった。 評価 ◎

「カツベン!」

新作の邦画。題名は「活動弁士」のこと。明治・大正時代「無声映画」の上映で説明・解説をしていた人のことで、それを志す若者が主人公。話の内容よりも映画ファンにとっては、その時代の風俗や大衆の生活が垣間見られるのが嬉しい。中で上映された無声映画は、最後(エピローグ)の1本を除いてすべてこの作品のために新たに撮ったものとのこと。いやはや手間暇がかかっている。さすが職人肌の周防正幸監督ならではだ。評価 ◎

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