2021年11月

「アンティークの祝祭」

2018年フランス映画。カトリーヌ・ドヌーヴ主演。実の娘キアラ・マストロヤンニも娘役で共演している。フランスの片田舎に住む老女クレールがまだらボケの中で、これまで収集したアンティークのコレクションを処分する決意をする。まずは自宅の庭でガレージセールのように安く売ることから始める。そこに娘や近親者がやってきて、これまでのクレールの半生を振り返る。最後の邸宅の大火災が見もので、すべて終わってしまった。 評価 〇マイナス

「ディア・エヴァン・ハンセン」

新作洋画。ブロードウェイで5年前から話題になっている劇の映画化。高校生のエヴァンは精神を病んでいてその治療の一つとして自分にあてた手紙を書いている。ある日その手紙を同級生のコナーに持ち去られてしまい、その直後彼は自殺してしまう。その手紙を見つけたコナーの両親はエヴァンがコナーの唯一の親友だと誤解する。そこから起こる”ありもしないコナーとの思い出”が人々の共感をよび、SNSを通じて世界中に広がり、エヴァンは一躍”時の人”になるが、、、。歌で綴る青年の心からの訴えが希薄な今の時代を象徴している佳作。評価 ◎

「どろろ」

2007年の邦画。この映画の原作は手塚治虫氏の漫画。私も愛読していた。その映画化。人気のある俳優を用いての実写版。時間の制約で端折るのは仕方ないが、後半失速したのが残念だった。評価 〇

「ダウントン・アビー」

2019年のイギリス映画。テレビシリーズで7年間したものの後日談として映画化された。1927年ヨーク州の『ダウントン・アビー』の地に国王夫妻が訪問することになってからの大騒動の模様と、そこに住む様々な人々のその後の変化を描いた集団劇。予備知識なしに映画に臨んだ最初は戸惑ったが、それぞれのパーツが実にうまく配慮されていて上質の圧巻のドラマの仕上がっていた。結局3度も見てしまった。評価 ◎>>>>  18日にも書いていましたが、3度も見たので改めてもう一度書いてしまいました。失礼しました。

「ドアマン」

2020年アメリカ映画。原題も同じだが、内容的には『ドアウーマン』だった。軍人だったころに護衛したVIPの家族を守れなかった女性が主人公。彼女が転職してホテルのドアマンになる。そこで隠された高価なものを盗むために強盗団がやってくる。彼女は一人で立ち向かう、、、、。ニューヨークが舞台だが、監督は北村龍平で伊藤英明も参加していた。評価 〇

「ストックホルム・ケース」

2018年カナダ映画。この題名のように『ストックホルム症候群』については知っていたが、その語源となる事件を扱った映画。即ち犯人が人質に取った人(主に女性)と一緒にいるうちに、人質と犯人が疑似恋愛(または仲間同士)のような関係になること。実際にスウェーデンで1973年に起きた銀行強盗事件でこの語源となったような事態になったことを見せてくれる。ただテンポが悪くまるで茶番劇にようにも見えてしまった。評価 △

「人数の町」

2020年の邦画。意味深な題名だ。借金で首が回らなくなった青年が主人公。彼のような人が集められバスに乗ってとある場所に連れていかれる。そこは衣食住と快楽が保証されている代わりに決して離れることができない町だった。多くの人が住んでいて最初は心地よかったが、そのうちに疑問が出てくる、、、、。脱出して元の町の戻っても、そこにはもはや自分の戸籍や存在すら確認できなかった。この不可解なサスペンスで何が言いたかったのかわからなかった。 〇マイナス

「グッバイ、リチャード!」

2018年のアメリカ映画。肺癌で余命半年の宣告を受けた大学教授が残された時間を自由に生きることで、人生を見つめ直していく姿を綴った映画。自暴自棄になる前半のシーンを含めて主役のジョニー・デップには違和感を覚えた。評価 〇

「浜の朝日の噓つきどもと」

邦画の新作。福島中央テレビが開局50周年を記念して製作した。古い映画館「朝日座」を立て直そうとしてやってきた女性(高畑充希)の奮闘ぶりを館主(柳家喬太郎)や地域の人々との交流を通じて描いたヒューマンドラマ。『映画愛』が感じられた佳作。主人公の恩師役を演じた大久保佳代子がよかった。評価 〇プラス

「ダウントン・アビー」

2019年のイギリス映画。テレビシリーズで大人気だったものの映画化。物語はシリーズが終わって2年後の1927年が舞台。ヨーク州の貴族の邸宅『ダウントン・アビー』に国王夫妻が訪問することから起こる騒動を描いている。テレビシリーズを見てない自分は最初は人物設定が判らなかったので戸惑ったが、あらゆることを手際よくみせてくれて最後はすべてよし! が素晴らしかった。「グランドホテル形式の映画」の典型で大満足して3回も続けて見た。評価 ◎

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