2022年03月

「ベルファスト」

北アイルランドのベルファストを舞台にした映画。今年のアカデミー賞で脚本賞を獲得している。脚本家であり俳優であり監督もしているケネス・ブラマーの自叙伝的な作品。時は1969年、穏やかだった日常に突如プロテスタントの住民がカトリックの住民を迫害する といういわゆる「北アイルランド紛争」が起こる。そこでの変化を家族を通し少年の目線で描いている。 評価 〇

「パワー・オブ・ザ・ドッグ」

今年のアカデミー賞において最多11部門でノミネートされ、監督賞のみ獲得したアメリカ映画。1920年代の西部で牧場主をしている兄弟の話。独善的な兄と最近大学生の息子を持つ未亡人と結婚した弟。その兄と義理の妹との確執とそれに報いる人生を淡々と描いている。シリアスなストーリーで共感はなかった。題名は聖書の一節からで犬=邪悪なもの 評価 〇

「ナイトメア・アリー」

新作洋画。題名から『悪夢のアリー』? 女性のように感じるが、「アレー」=小路 横丁 のことで、ニュアンスが違ってくる。1930年代末の不況のアメリカが舞台で、巡業見世物に臨時に雇われた主人公の男が「読心術」の技(詐欺行為?)を身に着け、独立して這い上がろうとするストーリー。おどろおどろしたダークな内容。映像的には凄いものがあったが、、。 評価 〇

「ペイルライダー」

1985年のアメリカ映画。クリント・イーストウッド主演&監督作品。ゴールドラッシュに沸く19世紀末カリフォルニアの金鉱を舞台にした西部劇。強欲な鉱山主の支配に苦しむ開拓民の前に流れ者のガンマンが現れる。西部劇の王道をいく展開で主人公が実にカッコよい。素性の知れない正義のヒーロー像を見た! いつ観ても何回観てもいいなあ。評価 ◎

「AVA/ エヴァ」

2020年アメリカ映画。題名は主人公の女性の名前。エヴァは圧倒的な戦闘能力を持つ暗殺者。ある組織に属していて仕事を粛々としていたが、ある時ターゲットを間違えるミスを犯し自らも危険に遭遇する。しかし、それは彼女を始末しようとした組織幹部の陰謀からだった。それを知ったエヴァの行動は、、、。シンプルな題材で100分以内の締まった作品になっていた。 評価 〇プラス

「どん底作家の人生に幸あれ!」

2019年イギリス映画。文豪チャールズ・ディケンズの小説『デイヴィッド・コパフィールド』を映画化。継父に冷酷に扱われ工場で働くデイヴィッドは、伯母の助けを借りて上流階級の学校に進学することになり、波乱の人生が始まる。奇想天外なストーリーの中に当時のイギリスの社会模様を見せてくれる。映画そのものはやや冗長だった。評価 〇

「犬 部 !」

2021年の邦画。少し変わった題名だが、大学のクラブ・サークルに「野球部」や「サッカー部」のように動物を愛護するところがあってもいいじゃないか という趣旨で作られたサークルを指している。実際に青森・北里大学獣医学部に実在した動物保護サークルを題材に、殺処分ゼロを目指して保護活動に励む学生たちの奮闘を描いている。なかなか理想通りにはいかない現実も見せている。評価 〇プラス

「ワン・モア・ライフ」

2019年イタリア映画。交通事故で死亡した後天国で92分だけ生き返ることを許されたダメ親父が家族の絆を取り戻すために奮闘する人情コメディ。もっと違うストーリーを想像していたが、、、。あまり面白くなかった。評価 〇

「THE BATMAN ザ・バットマン」

全米では大ヒットしていて3週連続で興行収入第1位。3億ドルを超えている。何度目の「バットマン」だろう。アメリカ人は好きだねえ。ほぼ3時間のこの映画、やはり私の好みではなかった というのが素直な感想だ。どこに視点を持って観ればいいのかわからず、ただ見ていただけだった。残念。 評価〇マイナス

「ノマドランド」

昨年のアカデミー賞作品賞や主演女優賞を獲得した映画。私も昨年劇場で観たが、今回2度目を自宅で見た。「このような人生もあるのだなあ」「アメリカは広いなあ」というのが前と同様な感想だった。主演した女優は演技とは思えない自然な状態で、そこに深いものを感じた。興行的には全米で130万ドルというオスカー受賞映画としては寂しいものだった。今年賞レースで注目を集めている邦画「ドライブ・マイ・カー」は一応200万ドルを超えている。評価 〇プラス

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