2022年06月

「ザ・ロストシティ」

アメリカ映画の新作。題名からしてレトロの香りがするが、果たしてその通りのアクションコメディ。スランプの女性作家が自ら書いた物語のヒーロー(に扮した売れない俳優)と共に、お宝を探して冒険する というかつてハリウッドで多く作られていたロマンチック活劇。全米でも1億ドルを超えるヒットで、それなりに楽しめた。ブラッド・ピットがサプライズ! 評価 〇

「宇宙人ポール」

2011年アメリカ=イギリス映画。宇宙オタクの二人のイギリス人がアメリカで宇宙人と遭遇するアクションコメディ。封切りの際に観て非常に面白かったが、久しぶりに見ても同様の感慨があった。従来報告されている宇宙人の造形を持ちつつブラックなユーモアを交えてのドタバタ劇だった。想定外の出来事も楽しかった。評価 ◎

「ベイビー・ブローカー」

是枝裕和監督の新作。彼以外は韓国人のスタッフ&キャストで作られていて韓国映画といえる。今年のカンヌ国際映画祭で話題になった作品。生まれたばかりの赤ちゃんを巡ってのドタバタを描いたロードムービー。といっても映画はじっくりと撮られていた。それぞれの想いや思惑が交差しながら是枝監督のテーマである『家族』の在り様を問っている。評価 〇プラス

「リトル・シングス」

2021年のアメリカ映画。原題も同じ。『小さなこと』って何? オスカー男優3人が共演した映画。猟奇殺人事件が起こり担当の捜査官(ラミ・マレック)は、かつて同様の事件を扱った保安官(デンゼル・ワシントン)に協力を求める。二人は容疑者としてある男(ジャレット・レト)を執拗にマークするが、、、。何とも後味のよくない展開で、題名は「一人の容疑者を殺しても大したことはない」というような意味合いでぞっとした。評価 〇マイナス

「この世界に残されて」

2019年ハンガリー映画。1948年 第2次世界大戦後3年経ってもまだまだ復興の兆しが見えてこない混乱期のハンガリーが舞台。両親を失った16歳の少女と42歳の男性医師が出会う。二人は共に戦争の痛みを分かち合いながら再生していく様子を淡々と描いている。ユダヤ系というのもキーになっていた。評価 〇

「旅立つ息子へ」

2020年イスラエル=イタリア映画。自閉症の息子ウリのために仕事を辞めて離婚もして育ててきた父親アハロンが主人公。ウリが成長して20歳になる。その息子のために母親は養護施設への入所を申し込むが、その直前それを拒否してアハロンはウリと二人で旅に出る。お互い息子のためを思っての行動が観客にも伝わってくる。ラストは題名のような心境になる。どこでもいつでもおこる普遍的なストーリーだ。評価 〇プラス

 

「ベル・エポックでもう一度」

2019年のフランス映画。”映画のセットを使って想い出を再現するサービス”が巻き起こす人間ドラマ。仕事を失い妻にも疎まれる存在になった老人が主人公で、彼は”タイムトラベルサービス”で運命の女性と出会った過去の日を再現してもらう、、、、。題名からも映画の内容からも、とても懐かしい気持ちにさせてくれた。冒頭からこの映画の世界に引き込まれた秀作。 評価 ◎

「スペース・プレイヤーズ」

2021年のアメリカ映画。バスケットボールの人気選手レヴロン・ジェームズ主演のSF CGアクション映画。画期的な新型ゲームを作り出そうとした企画が採用されなかった科学者が、そのゲーム機の中にレヴロン選手やその家族を閉じ込めてバスケットボールの試合をさせようとする。 ワーナーブラザース社のアニメキャラクター バックスバニーらも登場して試合を盛り上げた。家族向けの映画。評価 〇マイナス

 

 

「映画 太陽の子」

2021年の映画。1945年戦争末期の夏の京都を舞台に、日本が京都大学で実験していた原爆開発の事実を基に日米が共同で制作した青春群像ドラマの映画版。若き科学者(学生)とその弟、そしてその幼馴染の女性の3人のそれぞれ揺れる想いを描いている。この事実は驚きだった。評価 〇

「峠 最後のサムライ」

新作の邦画だが、コロナ禍で3度の公開延長の末に封切られた。撮影はほぼ4年前とのこと。出演者には亡くなった俳優がいなかった(?)のが幸いだ。司馬遼太郎の原作で幕末、幕府に従った長岡藩の家老 河井継之助を主人公に、その藩の存亡を描いたドラマ。予告編にあるような凄い人には見えなかったのは、今の世では普通の男だからか? その当時では進歩的で斬新だったろう。映画は普通の出来だった。評価 〇

 

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