2021年10月

「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」

2019年のカナダ&アメリカ映画。ストップモーションアニメの名工房ライカが作ったアニメーション作品。ヴィクトリア朝時代の英国。冒険好きの貴族がカナダで未確認生物を探しての旅に出る。そこで遭遇したのは英語を話す雪男だった。二人の更なる冒険が始まる。雪男伝説と「80日間世界一周」の旅を合わせたようなストーリーで、アニメの彩り画が新鮮だった。評価 〇プラス

 

「マーティン・エデン」

2019年イタリア映画。アメリカの作家の自伝的小説をイタリアを舞台に変えての映画化。20世紀の初め、労働者階級の青年マーティンが上流階級の娘と出会い、それを機に文学の世界に目覚める。最初はほぼ文盲の状態で読み書きにも苦労した彼が初心を貫き、作家として有名になるまでを力強く描いている。評価 〇

「劇場版 聖☆おにいさん 第Ⅰ紀」

2018年邦画。同名の人気漫画を実写化したテレビドラマの第1シーズンを再編集した劇場版。仏陀とイエスキリストが人間界に降りてきて東京・立川の安アパートで共同生活を営む という奇想天外な発想の下で、二人の様々な生活でのちょっとした出来事を描いた喜劇。短編の羅列で、面白いところもあった。その「Ⅱ」「Ⅲ」も作られ公開されている。評価 〇

「劇場」

2020年の邦画。これも又吉直樹原作。演劇で名を馳せたくて上京してきた青年と彼を支える女性の純愛と葛藤を描いた佳作。成功のカギは才能のあるなしよりも「運」に左右されるのか? 評価 〇プラス

「僕の好きな女の子」

2020年の邦画。これも又吉直樹のエッセイが原作。若い男女二人が主人公。男の「仲のよい友人関係」が壊れることを恐れ、自分の想いを相手に伝えられない心情を綴っていて、その「片思い」がリアルに伝わってくる。また女性がそれを知らずに男を惑わす様も痛いほどわかる。佳作。評価 〇プラス

「DUNE/デューン 砂の惑星」

有名な原作の2度目の映画化。最初は1984年デヴィッド・リンチ監督&脚本で制作された。遠い未来の壮大なストーリーで、この監督をしても成功したとは言えない出来だった。今回は鬼才ドゥニ・ヴィルヌーブ監督による。雄大なテーマは変わっていないが技術面での37年の差は大きい。但し2h30の長編での前半はだるかったし、この回で話は終わらなかった。次回(続編)はいつ見られるのかな?! 評価 〇プラス

「凛ーりんー」

2019年の邦画。又吉直樹が初めて書き下ろした戯曲を映画化した青春サスペンス。神隠しの伝説の残る村で、主人公の友人が次々に姿を消す事件が起こる。その犯人に転校性の男子高校生が浮かぶが、、、。中途半端な結末で残念だった。 評価 △

「燃えよ剣」

司馬遼太郎原作による新選組の副長:土方歳三の生涯を描いた大作。主役は岡田准一。私でもある程度知っている彼中心の物語をフィクションを混じえての2h28 寝る暇もなく観られた。このような群像劇の中での新選組の3人をピックアップした手法が素晴らしかった。久しぶりに時代劇を堪能した。評価 ◎

「おもかげ」

2019年のスペイン=フランス映画。スペインに住んでいた女性レナの息子がある日行方不明になった。その10年後ひとり身になったレナはスペインの国境に近いフランスの海辺の町に住んでいる。そこである日息子の面影を宿した少年と出会う、、、。日本では考えられない行動を起こすレナに母としての凄みを感じたが、どうも納得はし難かった。この演技でヴェネチア国際映画祭で女優賞を得ている。 評価 〇マイナス

「スカーフェイス」

1983年のアメリカ映画。やっと見られた2h50の大作。キューバ移民の青年が麻薬密売のビジネスを通じて暗黒街のボスにのし上がっていき、その独善的な性格から自滅してしまう様を描いたギャング映画。40年前の製作でさらにその前の時代が舞台なので、いま見るといいろいろなギャップを感じてしまう。評価 〇マイナス

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