2023年08月

「春に散る」

新作邦画。ボクシングに懸けた二人の男の物語。一人は40年ぶりに日本に帰ってきた元プロボクシング選手の老人。もう一人は彼と知り合い、もう一度ボクサーとして大成したいと望む若者。彼らが仲間たちと頑張りながら、頂点を目指す。ボクシング映画にハズレはない の如く、これもなかなかの映画だった。題名は最後に出てくるが、それがまた印象的だ。 評価 ◎

「花 芯」

2016年の邦画。瀬戸内寂聴が1957年に発表した同名小説の映画化。主人公の園子は、親が決めた相手と結婚し子供も設けるが、空虚な気持ちを抱えて生活していた。そんな時に夫の上司と禁断の恋に落ちる、、、、瀬戸内の自叙伝的なストーリー。ある程度知っていたことだが、生々しさだけを感じた。ラストはムーーンだった。評価 〇マイナス

「あなたの顔の前に」

2021年の韓国映画。アメリカから突然帰国した元女優が思い出の地を巡り、捨て去った過去と向き合う1日を繊細なタッチで描いた静かな作品。アート系。主人公は余命少ない女性で、妹や映画監督と会う。その中でこれまで生きた証や想いを淡々と見せている。 評価 〇

「坂道のアポロン」

2018年の邦画。封切られた時に観ているが、新たな気持ちで見た。1960年代の長崎県・佐世保を舞台に、高校生の男女3名が織りなす青春ドラマ。漫画が原作。音楽のジャズに触れて変わっていく堅物の高校生が、不良の同級生とマドンナのような女子高生と共に良き時を過ごす。胸キュンのストーリーで、エピローグまでホロ苦くて感動的だった。評価 ◎

「瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと」

2022年のドキュメント作品。その前の年の2021年11月に99歳で亡くなった瀬戸内さんに密着して撮ったもの。監督の中村 裕氏は、17年間撮り続けてきて、彼女の仕事ぶりだけでなく、プライベートの生活まで人としての瀬戸内さんの知られざる素顔に迫っていた。評価 〇プラス

「高野豆腐店の春」

新作邦画。「尾道」を舞台にした名作がもう一つ生まれた! 昔からの製法で作られている豆腐屋を舞台にした老父と出戻り娘を中心にした人情ドラマ。周囲の人々との交流と親子二人(藤 竜也 麻生久美子)のそれぞれの恋物語も描いている。観た後の感動が長く続く珠玉の映画だった。なお豆腐屋の姓が高野(たかの)で、高野豆腐(こうやどうふ)は作っていない。(笑) 「春」も季節の春と娘の名前を懸けていた。 評価 

「リボルバー・リリー」

東映の新作。大正末期の日本を舞台に、ある富豪のためた大金を奪おうとする陸軍の精鋭たちに立ち向かう元特務機関で活躍した女性を描いた活劇。題名のようにヒロイン(綾瀬はるか)は銃の達人だが、戦いがほとんど銃と素手の格闘で占めていて、なにか物足りなかった。荒唐無稽のストーリーだが、リアリティ(現実)の部分との整合性の配慮が足りなく感じた。また2h19は長く、30分カットして編集してあればもっと良かったのにと思った。 評価 〇マイナス

「ヴェンデッタ」

 

2022年アメリカ映画。日本未公開のB級アクション映画。意味わからず娘が悪漢たちに殺される。その犯人を殺した父親は、逆に残ったワルたちに襲われ、妻が犠牲になる。お互いのヘンなプライドと命を懸けての壮絶な戦い。敵の大将をブルース・ウィリスが演じていたが、これが彼の見納めか。 評価 〇マイナス

「マイ・エレメント」

ディズニーの新作アニメーション。題名のように(?)エレメント(要素)である「火」の女の子と「水」の青年が出会って恋をするストーリー。互いに相いれない関係かと思っていたら、実際はそうでもない という今の社会にも通用する話。これなら楽しい映画を観て、事前に学習することもできよう。「多様化」を基にした制作姿勢に納得。それぞれの特徴を出したアニメはさすがディズニーだ。 評価 〇プラス

「デリッシュ!」

2021年フランス映画。革命前夜の1789年、それまで王に仕えていた宮廷料理人が、とある村で庶民のためにレストランを開いたという事実に基づくストーリー。それまで貴族たちの意のままに作らされてきた料理人が、城への未練を断ち切って、現在のフランス料理の基礎となる様々な新作料理を広めたという先駆者魂が感じられる作品だった。評価 〇プラス

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