院長コラム

「高津川」

山陰・島根を舞台に長く映画を撮っている錦織良成監督の新作。今回は題名の『高津川』沿いに住んでいる住民の喜びと悩み事を描いた人生ドラマ。その川は日本一の清流ともいわれ、いまは大きな変化はないが過疎地域でもあり、近い将来「村おこし」などの名目でリゾート開発が行われ、ある種の環境破壊も懸念されている。そこに生きている様々な人々の営みは普遍的でもあり、また変化を余儀なくされている。そこらを静かに見せている。観る価値のある映画ではある。  評価 〇プラス

 

「ゴールデン・スランバー」

2018年の韓国映画。井坂幸太郎氏の原作本は2010年に日本で映画化されているが、これはその設定を韓国に移しての再映画化。次期大統領候補者を爆死させたという濡れ衣を着せられた青年が逃走を続けながらも警察と政治家の陰謀に立ち向かうストーリー。井坂氏の原作のテイストを生かしていた。主人公の青年は学生時代バンドを結成していて、そこで演奏した1曲がタイトルのビートルズの曲だった。評価 ◎

「決算!忠臣蔵」

この時期に相応しい「赤穂浪士」関係の新作邦画。「吉本興業」が全面的にバックアップしていて、予告編でも笑える喜劇を見せていた。また「忠臣蔵」を金銭面で解き明かすというユニークな原作を、いかにエンタメにしているかも期待していた。しかし、本編は予告編を超えていなかった。時折寝てしまっていた。残念至極!  評価 △

「若おかみは小学生!」

2018年の邦画でアニメ作品。冷丈ヒロ子氏の児童文学を映像化している。話は題名の如く両親を交通事故で亡くした小学6年生の女子が主人公。温泉旅館を経営している祖母に引き取られ、その田舎で暮らすうちに祖母の後を継いでいこうと決心するまでの、少女の成長を見せてくれる。一部ではかなり評判になったアニメだが、おじさんには普通だった。評価 〇

「最高の人生の見つけ方」

10月に同名の邦画が封切られたが、これはその映画の基になった2007年のアメリカ映画。ジャック・ニコルソンと今も元気なモーガン・フリーマンの二人が主演している。大筋では日本版と変わらないが、白人と黒人の男たちのドラマで、よりスケールが大きかった。余命少ない二人の老人がそれまでにやり残したことをするために協力していく姿が素晴らしかった。その意味では邦画版もそのエッセンスを生かしていたというよう。改めてオリジナルの良さを確認した。私の年間ベストテンでは邦画「おくりびと」に続いての第2位にしていた。評価 ☆

「”樹木希林”を生きる」

亡くなって1年以上経つが、彼女のことを書いた本が今も売れ続けている。この映画はその彼女の晩年の1年をNHKの職員が一人で密着取材をしたドキュメンタリー。4本の映画(いまどれも完成し公開された)制作現場と共に日常の樹木希林さんを静かに見せてくれている。いまだからこそこの映画を撮った意義が感じられる。凄い人だった。 評価 〇

「エンド・オブ・ステイツ」

今年のアメリカ映画。かつて2度も大統領の危機を救ったシークレット・サービスのマイク・バニングが主人公で、シリーズ第3弾。今回も大統領の警護中、大統領が休暇を取っていた湖で空から大量のドローン爆弾に襲われ、大統領とマイクだけが一命を逃れる。しかし、マイクがその暗殺の容疑者として指名手配されてしまう。サスペンスと凄いアクションが売りのこのシリーズ、ストーリーはシンプルで楽しめるかどうかだが、私は好きです。評価 ◎

 

「オズランド 笑顔の魔法おしえます。」

昨年公開された日本映画。九州を舞台にした架空の遊園地「オズランド」を舞台にした人情ドラマ。一流ホテルに就職した女性が系列の地方の遊園地に配属され、恋人を残して赴任する。初めはやる気もなく意気消沈していたが、そのうちに仕事のやりがいに目覚めていく成長の話。よくあるテーマではあるが、それなりに見せてくれた。評価 〇

「沈黙、愛」

2017年の韓国映画。有名歌手ユナとの再婚を控えた大物実業家イム・テサン。だが、ユナが何者かの殺され、容疑者として素行の悪いイムの最愛の娘が逮捕される。イムは弁護士を雇って真相解明に乗り出す。そこで事実を知り、それを違う方向に向けていく、、、。凄い究極の「愛」を見せてくれた。 評価 ◎

「ホテル・ムンバイ」

2008年にインドのムンバイの五ツ星ホテル(タージマハール・ホテル)で起こったイスラム過激派の若者による無差別テロ事件と、そこにいた大勢の客とスタッフの生還のドラマ。ドキュメンタリー的な緊張感が溢れているが、その中でも核になる人々がいた。その意味で映画の展開はわかり易かったし、結果も予想の通りだった。観終わった後の解放感もあり、上手く作られた作品になっていた。評価 ◎

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