院長コラム

「ちひろさん」

2023年の邦画。同名の漫画の実写化。海辺の小さな町を舞台に、弁当店で働く元風俗嬢(有村架純)が、その飾らない暖かい包容力で周囲の生き辛さを抱えた人々を癒してくれる。題名の女性の名前は主人公を表しているが、実は幼い時に彼女を助けてくれた女性の名前だった というのもミソだった。逃さないでよかった小品。評価 〇プラス

「遺灰は語る」

2022年イタリア映画。ノーベル文学賞をかつて受賞したルイジ・ピランデルロの遺灰を巡る二つの物語。最初は生前の彼の功績をみせているモノクロ画面。後半は彼の死後、瓶に詰めた遺灰が様々な場所に移って、最後は海に放たれるまでを描いたカラーのセミドキュメント。むーん。 評価 〇

「658km、陽子の旅」

2023年の邦画。題名の如く主人公の陽子(菊地凛子)が、東京から故郷の青森まで父の急死で行くことになる。兄の車で出発したが、途中のドライブインではぐれてしまい、無一文のまま故郷まで帰ろうとする。ヒッチハイクが主だが、様々なことが起きるロードムービーになっていた。 評価 〇プラス

スパイダーマン:スパイダーバース」

2018年アメリカのアニメ映画。「スパイダーマン」が実は6名いたという設定。初代スパイダーマン:ピーター・パーカーの死亡が報じられた中で、ジュニア・ハイスクールのアフリカ系アメリカ人のマイルスは、クモにかまれてスーパーパワーが備わったことを知る。そうしているうちに、転校してきた女子もスーパーマン(ガール)だったり、叔父が悪の手先になっていたりして、次第にスパイダーマンの役目を仲間と共に果たしていくようになる。アニメも発想もユニークで、大ヒットしてアカデミー賞まで獲得した。しかし、私には目にも頭にも優しくはなかった。評価 〇

「四月になれば彼女は」

新作邦画。ベストセラー小説の映画化。10年に渡る愛と別れを描いたラブストーリー。結婚を間近に控えた若い精神科医が主人公。その彼女が突然出奔する。それと学生時代に付き合っていた女性との関係がその裏に隠されていた。底が深いような、また浅いような展開で、翻弄されてしまった。設定からうまく物語に入り込めなくて残念。 評価 〇マイナス

「Pearl パール」

2022年のアメリカ映画。「X エッックス」シリーズの第2作ということだが、第1作は観ていない。それは凶悪な老婆パールを主人公にしたホラー映画のようだ。この第2作は、そのパールがいかにして、そんなサイコになったかを描いた若き日の物語。農園に両親と住んでいる彼女。威圧的な母と、車いす生活の父の下で制限されてきたパールが、あることがきっかけで、本性が出てくる様をみせている。そのつもりで見ると、まあ納得(?)の映画だった。評価 〇

「ペインテッド・デザート」

1994年の邦画。劇場で観た時にはその斬新さに驚いて、その年のベストテンに入れていた。今思えば「タフ」シリーズの延長で、初めての劇場公開だった。アメリカの砂漠地帯で、マフィアの抗争の結果ある組織のボスが部下たちとそこに逃げ込んでいた。そこに得体のしれない輩たちがやってくる。その中に敵の殺し屋がいた、、、。それが誰だかというのがテーマ。主人公の次郎は、料理人として潜入し相棒と共に全滅させる。題名は『血塗られた砂漠』という意味。 評価 〇プラス

「タフ PartⅤ 殺しのアンソロジー」

続いての第5作目。1992年のV シネマ。これまでの集大成のような内容。主人公の次郎は殺しの世界から逃れてアメリカのロサンゼルスにいた。麻薬におぼれた脳裏にはそれまでの血塗られた過去の記憶が蘇っていた。それを克服してさらなる修羅場に身を投じるようだ。 評価 〇マイナス

「タフ PartⅢ ビジネス殺戮篇」&「タフ PartⅣ 血の収穫篇」

昨日に続いて、1991年のV シネマ。次郎(木村一八)は師匠の敵討ちを果たした後、別の仲間の女性(根岸季衣)と手を組んで仕事を再開する。しかし、復讐した相手の男(矢島健一)の亡霊に憑りつかれていた。 それを何とか払拭しようとしてさらなる殺しに走っていく。 ムーンなかなか辛い物があった。評価 〇マイナス

「タフ Part1 誕生篇 」&「タフ Part2 復讐篇」

1990&1991年の邦画。Vシネマで劇場公開はしていない。原田真人脚本&監督(ただし2は別の監督)作品。殺し屋に弟子入りした若者を描いたハードボイルドアクション。次郎(木村一八)は偶然その殺人現場に居合わせ弟子入りする。師匠に仕込まれながら、ある殺人ゲームに参加させられる。師匠らは命を落とす「1」。「2」ではその仇を打つまでを描いている。仲間の一人に、今は国会議員になった三原じゅん子がいた。時代を感じさせられた。評価 〇マイナス

 

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