院長コラム

「まく子」

2019年の邦画。直木賞作家:西 加奈子の同名小説の映画化。鄙びた温泉街を舞台に、大人になりたくない少年が不思議な少女(彼女は宇宙からやってきた と言っていた)との初恋を通して成長する姿を、その街で起こる再生の物語と共に綴っている。夢と現実が混沌としていてノスタルジックな趣もあったが、テーマがうまく描かれているとは思えなかった。残念。評価 〇マイナス

「泣くな赤鬼」

2019年の邦画。重松 清の短編小説集に収められた一編を基に映画化した人間ドラマ。中年になり情熱を失いつつある高校教師(堤 真一)。クラブ活動では野球の監督をしている。かつてはの異名も取ったほどの熱血漢だった。ある時、元生徒の男性(柳楽優弥)と再会する。彼はクラブ活動でも挫折し、その後高校を中退した男だった。その彼が検診で若くして末期のがんということが判る。余命僅かなかつての教え子と人と人として向き合うことを通じて、かつての気持ちを取り戻していく。 よくあるパターンであるが、丁寧に撮ってあり感情移入できた。評価 〇プラス

「今日も嫌がらせ弁当」

2019年の日本映画。いかにも日本的な題名だ。シングルマザーの女性が綴った人気ブログを基に映画化。東京都の八丈島を舞台に反抗期の高校生の娘と、そのシングルの母(篠原涼子)の話。娘に愛情あふれる”嫌がらせ弁当”を作り続けた母親の気持ちが男の私でも伝わる佳作になっていた。評価 〇プラス

「クライム・スピード」

2014年のアメリカ映画。犯罪を犯す兄弟の話。主人公の弟は刑務所から出てきた兄に再び銀行泥棒に誘われる。何度も苦渋を味わってきた兄弟だが、兄に引っ張られ(その裏には、兄もまた強いワルたちにそそのかされて)仕方なく実行の手助けをするハメになってしまう悲劇。45年前の映画のリメイクのようだが、果たしていま作る価値があるのか? ずさんな計画のせいで失敗するクライムアクション映画で、しいてあげれば兄弟のやるせない絆のドラマか?  評価 〇マイナス

「オーバードライブ」

2013年のアメリカ映画。麻薬からみで無実の罪で投獄された息子を救うべく、トラック運転手の父親がFBIと手を組んで危険な潜入捜査を請け負うことになる。アクション俳優のドウェイン・ジョンソンがシリアスに臨んでいる。 評価 〇

「レプリカズ」

2018年アメリカ映画。キアヌ・リーヴス主演のSFサスペンス。事故で最愛の家族4人を失った科学者が自ら開発中の機会を用いて、家族の再生を図るストーリー。それまで何度も失敗してきたプロジェクトだが、友人の助けを借りて、自宅でそれを行う。それは死んだ人の脳を用いてデジタル化して、クローン人間を作ることだった。一応成功するが、、、。後味は悪くないのだが、「それでいいの?」という疑問がぬぐえなかった。評価 〇

「ドライブ・ハード」

2014年カナダ映画。巻き込まれ型のアクション映画。元レーサーで、今はしがない自動車教習所の教官をしている男が、その訓練生を装った強盗犯の片棒を担がされ、警察と組織に追われるハメになる というストーリー。見方によっては男二人のバディものとも言える。ユーモアを交えた犯罪映画で、肩の凝らない仕上がりになっていたが、いまいち落ち着かない結末だった。評価 〇プラス

「スピードトラップ」

2018年セルビア映画。変な邦題だがアクション映画とわかる。カートレーサーとして活躍する一方、車泥棒という裏の顔を持った青年が主人公。ある時、ギャング絡みの麻薬を大量に隠した高級車を盗んだことから起こるトラブル。まあありきたりの展開であるが、サスペンス感とカーチェイスも楽しめた。セルビアの音楽や民族はどこかインドやアラビアのものと似通っている感じだった。 評価 〇

「名前」

2018年の邦画。名前を偽り素性を隠して生きる中年男性(津田寛治)と彼を”お父さん”と呼ぶ謎めいた女子高校生(駒井 蓮)の交流を通して、それぞれの再生を描いている。直木賞作家:道尾秀介が原案のヒューマンミステリー。低予算のマイナスは否めないが、きっちり今の日本の断面を切り取っていた。話が前後する編集にも妙?!があった。 評価 〇プラス

「マックイーン:モードの反逆児」

2018年イギリス映画。デザイナーだったリー・アレクサンダー・マックイーンの人生を綴ったドキュメンタリー作品。私は知らなかったが若くしてファッション界で注目されていた若手だった。40才で自殺するまでの彼の足跡を、残されたフィルムで再現していた。母とパトロンだった女性の相次ぐ死から彼も自死に至ったようだ。これもまた無情な人生か?!  評価 〇

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