院長コラム

「情婦」

1957年のアメリカ映画。名作だ。凄い題名だが、原作はアガサ・クリスティの短編小説『検察側の証人』。あの時代オードリー・ヘップバーンの可憐な映画の邦題が『昼下がりの情事』だったりしていた。監督&脚本はビリー・ワイルダーで、これまた名人だ。ある殺人事件の弁護を引き受けた老獪な弁護士の活躍と落とし穴を見事に見せてくれた。NHKBSでお昼の時間に放映されていたので、今後観られる機会は少ないかな? 何度見ても素晴らしい。これぞ映画の醍醐味だ! 評価 ◎プラス

「ポリス・ストーリー REBORN」

2017年の中国(香港)映画。ジャッキー・チェンの代表作のシリーズの最新作。13年前に超人的な力を持つテロリストたちと戦い、自らも傷つき警察を辞めたジャッキーが主人公。舞台をオーストラリアのシドニーに移して、かつての敵と再び戦うアクション映画。60歳を超えてのハードなシーンはさすがだ。 評価〇プラス

「セントラル・インテリジェンス」

2016年のアメリカ映画。ハイスクール時代の光と影をまず見せて、それから15年後の現在。高校時代ヒーローだった青年は今はパッとしないサラリーマンに、そしていじめられていたデブの子は筋肉ムキムキの男に。濡れ衣から同じCIA職員たちに追われた男が、その級友を巻き込んでの事件解決を図るアクションコメディ。日本では話題にならなかったわけにも納得の中途半端な喜劇だった。評価 〇

「夫の秘密」

2018年のアメリカ映画。日本未公開。ベルギー人の俳優だった夫が突然自殺する。それを見つけた妻は、夫の自殺の理由を独自に探り出そうとするが、、、、。様々な要因があったが、結論的には不可解さで終わっていたので、評価が上がらなかった。評価 △

「ナミヤ雑貨店の奇跡~再生」

日本でも既に映画化された東野圭吾の小説の中国での再映画化。時空を超えた手紙のやりとりが人々に奇跡を起こしていく というは同じだ。2017年の映画で雑貨店の店主をジャッキー・チェンが演じている。元がしっかりしていると、それなりにアレンジしても悪くない出来になる という見本のような映画になっていた。評価 〇プラス

「ハミングバード・プロジェクト」

副邦題に「0.001秒の男たち」とあるように、実話に基づいた2018年のアメリカ映画。株の取引情報を1秒 いや0.001秒でも早く得るために、カンザス州からニューヨークまでの1,600キロを一直線に地下にパイプを通して光回線で繋ごうとした男たちの戦いを描いている。実話だからか、どうも退屈というかエゴが見えすぎて辛かった。 評価 △

「アイネクライネナハトムジーク」

新作の邦画。井坂幸太郎氏の初めての(?)恋愛短編小説の映画化。10年にわたる男女の出会いと恋愛をあるカップルを中心に、不器用ながらも愛すべき人々のめぐり逢いの連鎖を若いキャストで描いている。仙台を舞台にしているのがいかにも井坂ワールドらしい。やや中途半端というか、抑揚の効いた演出というか、物足りなさや盛り上げ不足はあったが、それもまたこの映画の魅力になっていた。評価◎プラス

「ジュラシック・ワールド 炎の王国」

昨年の夏に劇場公開された新シリーズの第2弾。今回はレンタルで再び見た。相変わらず荒唐無稽の話しながら面白い。いつまでたっても人間の欲望~特に金儲け~は尽きない。だから同じような悲劇(?)が繰り返されるのだろう。でもそこに得るところもあるのがアメリカ映画の特徴だ。続編ができそうな終わり方になっているのも、、、、。評価 〇プラス

「英国総督 最後の家」

2017年のイギリス映画。1947年の独立前夜のインドを舞台にしたヒューマンドラマ。第2次世界大戦が終了して植民地だったインドを 英国が返還するにあたって、ヒンズー教徒とイスラム教徒の居場所をどうするか という大問題に対して、最後のインド総督になった マウントバッテン卿とその家族の視点から、激動する歴史に翻弄される人々の姿を描いていた。凄いことだったなあ。感動した。 評価 ◎

「Mr.Long/ミスター・ロン」

2018年、日本・香港・台湾・ドイツ映画。台湾の一匹狼の殺し屋:ロンは、東京の台湾マフィアのボスの暗殺のために来日する。しかし、その暗殺に失敗して命からがら逃げのびる。偶然田舎の寒村に住みつき、身を隠して静養しながらそこに住んでいる住民たちと親しくなる。得意の料理の腕を見込まれて屋台の主人にまでなるが、敵の追撃が及んでくる。日本を舞台にしているが無国籍風のアクション映画。SABU監督のもとにヒューマンタッチの良い作品に出来上がっている。後味も悪くなかった。評価 ◎

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