院長コラム

「ブラック・スキャンダル」

2015年のアメリカ映画。ジョニー・デップ主演。伝説のギャングを演じている。親族に政治家やFBI局員もいて、あらゆるコネを用いて、極悪非道の手口でのし上がっていく男の半生をドキュメンタリータッチで見せていた。これもアメリカの闇の部分だ。評価 〇

「向田理髪店」

2022年の邦画。北九州の田舎の過疎の町を舞台にした人情劇。理髪店を営む夫婦を中心に、そこに住む人々の日常を描いている。東京にいた一人息子が帰郷することから物語は始まる。過疎化や老齢化、また世代交代の波の中で、懸命に生きている人々を温かく描いていた。その町に映画のロケがやってきて一波乱が起きるが、、、、。 評価 〇

「札束と寝る女神たち」

2021年ポーランド映画。凄い邦題だが、実際にあり得るストーリーだった。貧しい娘が世間で認められ、リッチになるには、自分の肉体と度胸しか武器はなかった。そんな女性が上にのし上がっていく様を赤裸々に綴っていた。でも結局は欲が過ぎると、人としての幸せもつかみ損ねる という自明の理だった。総じてアメリカ映画とは異なるテイストに満足した。 評価 ◎

「東京2020オリンピック SIDE A&SIDE B」

ご存じ 2021年に一年遅れで開催された「東京オリンピック」の記録映画。巷の評判通り、平凡な出来のドキュメントだった。何が言いたいのか? 焦点がわからないままに、いやそれがテーマだとしたら監督の狙い通りか? 映画館で観なくても十分だった。2作品は選手側の「A」とスタッフ(裏方)側の「B」の触れ込みだったが、それも希薄に感じた。 評価 △

「怒り」

2016年の邦画。吉田修一の小説の映画化。東京で夫婦惨殺事件が起こる。この犯人がどこかに逃亡している。捕まらないまま、東京都下、千葉、そして沖縄で身元が不明の怪しい男が現れる。それぞれの場所で、人々は疑心暗鬼に陥りながら生活していくが、、、真犯人は誰❓ そして 彼の目的は? 力のあるスタッフと俳優たちで上質のサスペンス映画になっていた。 評価 ◎

「こんにちは、母さん」

新作邦画。山田洋次監督90本目、主演の吉永小百合の123本目の作品である。 東京下町「向島」で、未亡人の老女(吉永)がひっそり足袋屋を営んでいる。息子(大泉 洋)は一流会社の人事部長だが、最近妻との別居、一人娘のことや同僚のリストラなどで悩んでいる。母は地域でボランティアをしていて、牧師さんに片恋慕しているようだ。そんな庶民のささやかな日常を描いている。結局「可もなし不可もなし」だった。 評価 〇

「ぜんぶ、ボクのせい」

2022年の邦画。孤独を抱える人々の絆を一人の少年の眼で描いた佳作。シングルマザーのネグレクトから養護施設に入っている13歳の少年:優太が主人公。ある時、偶然その母の居場所を知り、会いに行くために施設を逃げ出す。母と再会したが、母にはやはり子育てする気持ちはなかった。その後、軽トラックで暮らす男(オダギリジョー)と知り合い、共に暮らすようになるが、、、、。題名はラストの優太の叫びであり、その奥に隠された気持ちが痛かった。 評価 〇プラス

「異動辞令は音楽隊!」

昨年劇場公開の邦画。題名の如くのストーリー。阿部 寛主演。行き過ぎた捜査の結果、警察音楽隊に異動になった熱血刑事が、個性豊かな隊員たちとの交流を通して再生していくヒューマンドラマ。まあ定番の面白さがあった。評価 〇

「信 虎」

2021年の邦画。戦国の名将:武田信玄の父で、甲府を開いた武田信虎の晩年を描いた時代劇。息子:信玄に甲斐の国から追放された信虎だったが、信玄の死後、武田家の存続に尽力すべく様々な知略を巡らせるが、、、。歴史的な事実(?)に基づいての製作だが、どうしても面白さの上では限界があった。難しく長い武将の名前を一人ずつ挙げるシーンはなかなかだった。 評価 〇

「ザ・コントラクター」

 

2022年のアメリカ映画。サスペンスアクション映画。元特殊部隊隊員の主人公ジェームズは、生活苦から家族のために何かをしなければ と考えていた。そんな時、昔の仲間からテロ組織の兵器を奪う作戦を依頼され、ベルリンへ出向く。簡単な仕事と聞いていたが、戦いに巻き込まれ、仲間を失い自分も負傷する。さらに作戦の失敗からジェームズ自身にも身の危険が迫ってきて、孤独なサバイバルが始まる。ノンストックアクション映画で、なかなかの仕上がりになっていた。 評価 〇プラス

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