院長コラム

「3人の信長」

2019年の日本映画。題名のように3人の織田信長が今川家残党に捕らえられた。そのうち本物の信長は誰だ?というなぞ解きを含んだ時代劇喜劇。「それぞれが我こそ本物だ!」と主張するが、決め手になるものがない。誰も顔を知らないし、猫アレルギーも背中の刀傷も一緒だったから、、、。結論は書かないが、さらに後日談があって、にんまりとさせられた。 評価 〇プラス

「ともしび」

2017年のフランス=イタリア=ベルギー映画。ベルギーの地方都市を舞台に、夫が逮捕されたことで日常が狂い始める妻:老女の葛藤を静かに描いている。主演は50年以上もスクリーンで活躍しているシャーロット・ランプリング。映画は逮捕される前の状況から始まるが、その逮捕の原因(罪)などは一切説明されていなくて、もどかしさが残った。大人の映画といえる。 評価 〇

「荒野にて」

2017年イギリス映画。父と暮らしていた少年が突然の父の事故死により一人になる。遠く離れた地にいる伯母を頼ってのロードムービー。最初はバイトをしていた関係で殺処分が決まった老競走馬と共に旅するが、途中からは一人になる。題名からは予想と離れた展開になったが、様々な困難を乗り越える少年の姿が心に残る。評価 〇プラス

「浅田家!」

新作の邦画。写真家になった次男とその家族を中心に描いた笑いと涙の感動実話。ただ予告編から自分の描いたイメージとは少し違っていた。一枚の写真を撮るということを通じてその写真(ひいてはその被写体の人生)の意義を問っていた。あの東日本大震災が一つのキーになっていた。冒頭のシーンはラストに繋がるが、すっかり騙されてしまったなあ。 評価 〇

「一度も撃ってません」

邦画の新作。「都市伝説」で噂のヒットマン(暗殺者)と呼ばれる男がいた。その老人は実は売れない小説家であり、実際の殺人事件をルポして小説を書いていた。さらに、彼はある者から殺人の依頼をうけ、若者にその殺人を行わせていた。といってもこの映画は根本的にコメディだった。男女の老俳優4名が実に役を楽しんで演じているのを見る映画だった。 評価 〇プラス

 

「アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲」

2019年の映画。昨日の続編。1本目から30年後、月面基地が老朽化したために生き残った人類は活路を求めて地球の地下空洞にある都市を偵察する。そこは逆にナチスが支配していた。また地下には『ロスト・ワールド」よろしく古代の恐竜たちも生きていた!  もう何でもありの展開で、ただ見て楽しむしかない究極のおバカSFアクションだった。 評価 〇プラス

「アイアン・スカイ」

2012年のフィンランド=ドイツ映画。ギャグ満載のSFアクション。ナチスの残党が月の裏側に基地を作って生き延びていて、地球征服の野望を持っていた。ある日地球からアメリカの月探索機が到着したことから彼らの行動が活発になる、、という奇想天外なストーリー。アメリカ映画ではないユニークさを持っていた。評価 〇

「ゾンビランド:ダブルタップ」

2019年のアメリカ映画。冒頭のコロンビア映画のロゴと共にあの「自由の女神」がゾンビたちを叩き潰しているところからしておかしい。ゾンビが支配する社会で生き残った人間たちがサバイバルしていく続編。男女4名のキャラクターが10年ぶりに戻ってきたことが嬉しい。それ以上のサプライズはなかったが、気楽にみられるゾンビ映画というユニークさがよい。 評価 〇

「ポルトガル、夏の終わり」

2019年フランス映画。邦題のようにポルトガルの避暑地:シントラ(世界遺産にも登録されている)を舞台に死期を知った女優が近親者たちを集めて遺言めいたことをするのだが、彼女の思惑とは別に集った者たちは彼らなりのことを考えていた。会話が極端に少なくて最初は人間関係に戸惑った。大人の映画だった。自分には完全には消化できなかったもどかしさが残った。 評価 〇

「パヴァロッティ 太陽のテノール」

2019年のイギリス映画。2007年に72歳で亡くなった稀代のテノール歌手ルチアーノ・パヴァロッティの生涯の記録映画。私自身「3大テノール歌手」の一人というくらいでしか認識のない歌手だったが、その豪快にして繊細な人柄を私生活も交えて見せてくれた。とても人間味のある人で、人生後半の精力的なチャリティ活動には尊敬を持って驚かされた。その歌声はやはり素晴らしかった。 評価3.5/5

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