2024年02月

「カラーパープル」

新作洋画。1985年の同名の映画を基に、舞台ミュージカル化。今回そのキャストを中心に映画化された。1907年のアメリカ南部を舞台に、10代で義父の命令で男と結婚した女性が主人公。ずっと貧しく虐げられてきたが、仲間の力を得て、一人の人間として成長していく様を感動的に綴ったストーリー。ラストは1947年で、40年に渡る半生を描いていた。評価 ◎

「夜明けのすべて」

新作邦画。二人の病を持つ若い男女が、ある職場で出会う。お互い最初は反発しあうが、職場の皆の暖かい態度に接して、それぞれ自分の気持ちを吐露させていくまでを描いている。静かな感動を呼ぶ佳作だ。多様性などの言葉が地についてしっかり根を張ることを見せてくれている。 評価 ◎

「マジック・マイク ラストダンス」

2023年のアメリカ映画。このシリーズの第3弾。男性ストリップダンスの世界を描いている。一度は足を洗った主人公のマイクだったが、アメリカの富豪の女性に誘われて、イギリスでの興行を助けることになる。ロンドンの歴史ある劇場で、今度はディレクターとしてその辣腕をふるう。全米ではヒットしたようだが、日本ではその土壌や文化が違いすぎで現実味がなかった。 評価 〇マイナス

「マッシブ・タレント」

2022年アメリカ映画。主役のニコラス・ケイジが、自分自身を演じるパロディ的なアクション映画。借金を抱える彼の元に、ある富豪から破格のオファーが来た。喜び勇んでそのリゾートの島に行く。そこにアメリカの麻薬捜査官がやってきて、ニコラスにスパイを依頼する。前半は脱線してダレ気味だが、後半の畳みかけるアクションには切れがあった。評価 〇

「フィアー・ザ・ナイト」

2023年アメリカ映画。結婚が近い女性を祝うために、友人の女性たちが郊外の一軒家で一夜のパーティーをする。そのハウスに武器を持った強盗団がやってくる。主人公はその花嫁の姉(マギー・Q)で、妹は最初の犠牲者になる。姉は残りの女性たちを生かすために戦いを挑む。彼女は元特殊部隊の兵士だった。B級感一杯のドラマだが、なかなか面白い味付けがあった。 評価 〇プラス

「哀れなるものたち」

新作洋画。昨年のベネチア国際映画祭で最高の金獅子賞を獲得し、今年のアカデミー賞で11部門にノミネートされている映画。原題は”Poor Things”で、「人」ではない?! 天才科学者の手によって蘇った主人公の若い女性が、世界を知るために冒険の旅を通して成長していく話 と書くとどんな素晴らしい映画かと想像するが、果たして想像をはるかに超えた映像で圧倒された。好みが別れる映画で、かつての”アート系”作品だろう。 評価 〇

「ファースト・カウ」

2019年のアメリカ映画。西部開拓時代の話。一攫千金を夢見て多くの人々が西部に向かう。そんな中にパン屋で修業した男と中国系の男がいた。二人は、西部で初めての乳牛(これが題名!)を見つけて、その飼い主に無断で深夜ミルクを絞ってドーナッツを作って販売する。それがヒットして二人に光明が見えてきたが、乳しぼりが見つかって犯罪者となり逃走する、、、。そんなこともあっただろうという寓話的な作り方だった。 評価 〇

 

「枯れ葉」

フィンランドのアキ・カウリスマキ監督の6年ぶりの新作。相変わらず、貧しい人々を題材にしている。スーパーでパートで働く女性は廃棄処分の食べ物を持ち帰ったことで首になる。工場で働く男は仕事中の飲酒でやはり解雇される。そんな二人が出会ってお互い好意を抱くが、、、。無表情で物語は進む。最後には一条の光が見えたかも。冒頭ラジオから ♪こきりこの歌♪ が聴こえるし、カラオケで歌うシーンもある。日本びいきも変わらない。評価 〇

「エージェント: 0 漆黒の暗殺者」

2021年のアメリカ映画。一流の暗殺者(スナイパー)を描いたアクション。前の仕事で暗殺を事故死に見せてのミッションは成功したが、その巻き添えを食って死んだ女性のトラウマが残った主人公。次の仕事は謎の人物の殺害だが、そこには罠が仕掛けられていた、、、、。依頼するボスを名優アンソニー・ホプキンスが演じていて、映画の質が上がった。 評価 〇プラス

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