2023年09月

「ガンズ・アンド・キラーズ」

2023年のアメリカ映画。日本劇場未公開の異色西部劇。元殺し屋の男(ニコラス・ケイジ)が妻を娶り田舎で暮らしていた。昔殺害した者の息子が成長して、主人公の妻を惨殺する。敵討ちとお尋ね者たちの賞金稼ぎのため、娘と共に旅に出る。結局仇も自分も死んでしまい、賞金と娘が残る。 評価 〇プラス

「死ぬまでにしたい10のこと」

2003年のカナダ映画。貧しい2児の23歳の母親が主人公。掃除のバイトをしながら家計を助けている。ある日進行がんの宣告を受け余命2ヶ月と知った彼女の行動とは?! 邦題のように「10の達成事項」をノートに記して、それを実行する、、、。残り僅かな時間を前向きに生きる人間ドラマ。インパクトのある題名で、心に残っている映画だ。この主演女優サラ・ポーリーは、いま監督としても頑張っている。評価 〇プラス

「ボイリング・ポイント/沸騰」

2021年イギリス映画。ロンドンの高級レストランを舞台に、次々と起こるトラブルに翻弄されるオーナーシェフと従業員たちの姿を描く群像劇。何より驚異的な長廻し撮影のワンカット映像は臨場感があった。ストーリーは粗いが、レストランの裏側を細かく見せていた。評価 〇プラス

「狎鴎亭(アックジョン)スターダム」

韓国映画の新作。ソウルで有名な美容整形の町:狎鴎亭を舞台に、医師免許停止中の凄腕の美容整形外科医師と得体のしれない男(マ・ドンソク)が組んでのドタバタ劇。美容整形業界の裏側とそれにかかわる男女の思惑をコメディタッチで描いている。ただ、私の贔屓のマ・ドンソクの魅力があまり発揮されていなかった。残念。 評価 〇

「ブラック・スキャンダル」

2015年のアメリカ映画。ジョニー・デップ主演。伝説のギャングを演じている。親族に政治家やFBI局員もいて、あらゆるコネを用いて、極悪非道の手口でのし上がっていく男の半生をドキュメンタリータッチで見せていた。これもアメリカの闇の部分だ。評価 〇

「向田理髪店」

2022年の邦画。北九州の田舎の過疎の町を舞台にした人情劇。理髪店を営む夫婦を中心に、そこに住む人々の日常を描いている。東京にいた一人息子が帰郷することから物語は始まる。過疎化や老齢化、また世代交代の波の中で、懸命に生きている人々を温かく描いていた。その町に映画のロケがやってきて一波乱が起きるが、、、、。 評価 〇

「札束と寝る女神たち」

2021年ポーランド映画。凄い邦題だが、実際にあり得るストーリーだった。貧しい娘が世間で認められ、リッチになるには、自分の肉体と度胸しか武器はなかった。そんな女性が上にのし上がっていく様を赤裸々に綴っていた。でも結局は欲が過ぎると、人としての幸せもつかみ損ねる という自明の理だった。総じてアメリカ映画とは異なるテイストに満足した。 評価 ◎

「東京2020オリンピック SIDE A&SIDE B」

ご存じ 2021年に一年遅れで開催された「東京オリンピック」の記録映画。巷の評判通り、平凡な出来のドキュメントだった。何が言いたいのか? 焦点がわからないままに、いやそれがテーマだとしたら監督の狙い通りか? 映画館で観なくても十分だった。2作品は選手側の「A」とスタッフ(裏方)側の「B」の触れ込みだったが、それも希薄に感じた。 評価 △

「怒り」

2016年の邦画。吉田修一の小説の映画化。東京で夫婦惨殺事件が起こる。この犯人がどこかに逃亡している。捕まらないまま、東京都下、千葉、そして沖縄で身元が不明の怪しい男が現れる。それぞれの場所で、人々は疑心暗鬼に陥りながら生活していくが、、、真犯人は誰❓ そして 彼の目的は? 力のあるスタッフと俳優たちで上質のサスペンス映画になっていた。 評価 ◎

「こんにちは、母さん」

新作邦画。山田洋次監督90本目、主演の吉永小百合の123本目の作品である。 東京下町「向島」で、未亡人の老女(吉永)がひっそり足袋屋を営んでいる。息子(大泉 洋)は一流会社の人事部長だが、最近妻との別居、一人娘のことや同僚のリストラなどで悩んでいる。母は地域でボランティアをしていて、牧師さんに片恋慕しているようだ。そんな庶民のささやかな日常を描いている。結局「可もなし不可もなし」だった。 評価 〇

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