2023年06月

「リトル・マーメイド」

新作のディズニー作品。30年以上前にアニメで制作されたが、今回は実写版。主人公の人魚姫アリエル~海の王トリトンの末娘~を声量豊かなアフリカ系の少女が演じたことで、世界中で物議を醸しだしている。アニメのキャラクターの白人とはかなり異なったイメージだからか。しかし、映画自体は最新のCGを駆使して海の中を大変綺麗に撮ってあり、見所も十分だ。またLGBTに配慮して作られたことが随所で解るが、これも時代の趨勢だろう。評価 〇

「The Son 息子」

アメリカ=イギリス映画の新作。再婚して赤ん坊が生まれ、幸せの弁護士ピーターの元に、前妻との間の17歳の長男ニコラスが訪ねてくる。同居することになるが、ピーターにはニコラスの行動が不可解で、また彼の心の闇も理解できないでいた。別れた妻と共に改善策を模索するが、、、。原作者であり、脚本と制作も手掛けた監督は「うつ病」の実態を問っていた。考えさせられる映画だった。 評価 ◎

「水は海に向かって流れる」

新作邦画。16歳の男子高校生が親戚の家に下宿するために雨の夜にやってきた。出迎えたのは10歳年上の意味深の女性、、、から始まる二人の物語。下宿先は5名が住むシェアハウスになっていて、様々なことが主人公二人の気持ちを変える。コミックが原作で、今の時代を切り取っているとも言えるが、まあ普通の出来の話だった。評価 〇

「ソニック・ザ・ムービー ソニックVSナックルズ」

2022年アメリカ映画。人気ゲームのキャラクター ソニックの活躍を描く続編。主人公は宇宙から来た狐に似た高等超生物。悪の地球人(ジム・キャリー)が新たなライバル:ナックルズを伴ってソニックにリベンジしようとする。ソニックはやはり宇宙から来たテイルズと共に、戦う。 まあ私の年ではWOWOWの放送で十分だった。 評価 〇

「20歳のソウル」

2022年の邦画。実話に基づく話。千葉県船橋市の市立船橋高校で受け継がれている応援歌「市船SOUL」にまつわるもの。20歳の若さで病のために死去した若者。彼は高校時代その曲を作った。その彼の短い人生と曲に込めた想いを綴っている。10代の大学生の時に肺癌を発症し、3度の手術を受けたのだが、、。でも作品がずっと残っていくのは凄いことだ。 評価 〇

 

「黄金を抱いて翔べ」

2012年邦画。高村 薫のデビュー小説の映画化。鉄壁の警備システムが敷かれた銀行の地下金庫から金塊を強奪しようとする訳ありの男たちの挑戦とその顛末を描いている。わずか10年前の映画ながら古いイメージが漂っているのはなぜだろうか? 結局は、、、の映画だった。 評価 〇マイナス

「憎しみ」

1995年フランス映画。モノクロ撮影。パリ郊外の公営住宅地域を舞台に、3人の貧しい若者~それぞれ肌の色が違うが友としてつるんでいる~の運命の一日をスリリングに映している。世間にこれといった不満はないが、日々その場しのぎに過ごしていて、その当時、いや今でも通じる若者の生態を赤裸々に見せている。ラストは主人公があっけなく死んでしまって、深い余韻を残した。評価 〇プラス

「ウーマン・トーキング 私たちの選択」

2022年のアメリカ映画。国内外で高く評価され、アカデミー賞授賞式では見事脚色賞を獲得している。題名のように女性たちがあることに対して話し合う という映画。世間と隔離された村で生きてきた人々。女性たちはずっと幼い時から、眠らされて男性から性的暴行を受けてきた。それが明るみにされた時、女性たちはどうするか? 3つの選択枝があって、「村を去る」か「男たちに対して戦う」かが同率となった。どちらかを決めるのにさらに選ばれた家族が討論する。女性の識字が低いことや文明の利器が見えないことから100年前のアメリカか? と思ったら2010年が舞台だった! アメリカは広いなあ。評価 〇

「怪物」

今話題の新作邦画。今年のカンヌ国際映画祭で「脚本賞」を獲得している。凄い題名だが、「怪物」とは? が心に残る。3部形式になっていて、同じ人々を異なる視点から見つめている。 ①ある小5の少年の母 ②その小学校の若き教諭 ③ ①と同級生の友達二人 最後まで観ると、どれが真実(?)だったかが、というよりも観方によってこうも変わるのかを実感する。それに派生して我々もしっかり見えていないところを配慮すべきだと悟る。評価 ◎

「TANG タング」

昨年の邦画。SF 小説『ロボット・イン・ザ・ガーデン』の映画化。すべて日本が舞台にしてある。近未来のとある町で、妻に家を追い出されたダメ夫(二宮和也)の前に、迷子のポンコツロボットが現れる。そのロボットは過去の記憶を失っていた。修理と記憶を取り戻すために二人は旅に出る。『劇団四季』では原作に忠実に舞台化してあったが、この映画では大幅に変えてあった。それが吉とはいえなかった。評価 〇マイナス

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