2021年11月

「老後の資金がありません!」

切実な題名だ。同名の小説の映画化。50代の主婦が主人公。平凡な一家4名の暮らしが義父の死から崩れる。その葬式代、娘の妊娠と結婚式、バイト先の終了、夫の会社の倒産そして義母の転居など様々な困難で思わぬ出費が家計を直撃するが、、、。このようなシチュエーションをコミカルに描いて笑いと感動を見せてくれた。観てよかった映画だった。主演の天海祐希はこれまでで最高の役だったし、義母役の草笛光子には助演女優賞を差し上げたい! 評価 ◎

「そして、バトンは渡された」

同名のベストセラー小説の映画化。結末は原作本とは変えてある由。最初4名の登場人物の説明があって、それが二人ずつの関係と解っての二つの物語でスタートするが、、。ネタバレになるので、それ以降は観てのお楽しみ。後半になるにつれて登場人物像が明確になり盛り上がってくる。予想以上の出来の佳作。是非観て欲しい邦画の1本だ。評価 ◎

「コリーニ事件」

2019年ドイツ映画。2001年残忍な殺人事件がホテルの一室で起こった。それを担当した新人の弁護士にとって、被害者は自分の恩人だった。加害者の老人はずっと黙秘していたが、被害者との関係が徐々に明らかになるにつけて50年以上前のナチスドイツの悪行が明らかになる。今でもあの戦争の傷跡は根深い。評価 〇プラス

「モロッコ、彼女たちの朝」

2019年のモロッコ&フランス映画。邦題のように、妊娠して職場&住まいを追われたシングルの女性が辿り着いたパン屋を営む母と娘の下で、互いに反発しながらも健気に生きていく様を淡々と綴っている。そこには人間としての色々な理解と助け合いがあった。パン屋の母を演じた女優は9年前の衝撃的な映画「灼熱の魂」のヒロインだった! スクリーンでの再会に感激した。評価 ◎

 

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