2019年12月

「高津川」

山陰・島根を舞台に長く映画を撮っている錦織良成監督の新作。今回は題名の『高津川』沿いに住んでいる住民の喜びと悩み事を描いた人生ドラマ。その川は日本一の清流ともいわれ、いまは大きな変化はないが過疎地域でもあり、近い将来「村おこし」などの名目でリゾート開発が行われ、ある種の環境破壊も懸念されている。そこに生きている様々な人々の営みは普遍的でもあり、また変化を余儀なくされている。そこらを静かに見せている。観る価値のある映画ではある。  評価 〇プラス

 

「ゴールデン・スランバー」

2018年の韓国映画。井坂幸太郎氏の原作本は2010年に日本で映画化されているが、これはその設定を韓国に移しての再映画化。次期大統領候補者を爆死させたという濡れ衣を着せられた青年が逃走を続けながらも警察と政治家の陰謀に立ち向かうストーリー。井坂氏の原作のテイストを生かしていた。主人公の青年は学生時代バンドを結成していて、そこで演奏した1曲がタイトルのビートルズの曲だった。評価 ◎

「決算!忠臣蔵」

この時期に相応しい「赤穂浪士」関係の新作邦画。「吉本興業」が全面的にバックアップしていて、予告編でも笑える喜劇を見せていた。また「忠臣蔵」を金銭面で解き明かすというユニークな原作を、いかにエンタメにしているかも期待していた。しかし、本編は予告編を超えていなかった。時折寝てしまっていた。残念至極!  評価 △

「若おかみは小学生!」

2018年の邦画でアニメ作品。冷丈ヒロ子氏の児童文学を映像化している。話は題名の如く両親を交通事故で亡くした小学6年生の女子が主人公。温泉旅館を経営している祖母に引き取られ、その田舎で暮らすうちに祖母の後を継いでいこうと決心するまでの、少女の成長を見せてくれる。一部ではかなり評判になったアニメだが、おじさんには普通だった。評価 〇

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