2019年10月

「ゲーム・ナイト」

2018年のアメリカ映画。友人たちと自宅で他愛のないゲームを楽しんでいた主人公夫婦が主人公。その時ゲームの主催者だった兄が突然覆面の男たちに拉致されてしまう。それもゲームの一環だと誤解した参加者たちのドタバタアクションコメディ。時にはこのような映画もいいかな? 日本劇場未公開作品。評価 〇

「ダリダ 甘い囁き」

1960年代から活躍したフランスの歌手の半生を描いた映画。いくら有名になっても、また裕福になっても、女性としての幸せを求め続けた彼女の生き方に今なら世間も認めるだろう。時代に翻弄された とも言えよう。54歳での自死はあまりに悲しい。我々が一番知っている歌は、アラン・ドロンとの共演の ♪甘い囁き♪ だろう。評価 〇

「世界の涯ての鼓動」

意味深な邦題。時は現在。究極の愛の話。ノルマンディの崖のホテルで出会った男女。男は身分を隠しているがイギリスの諜報員で、近々爆弾テロを阻止するためにソマリアに向かう。女は海洋生物学者で近々深海に探査艇で潜る。共に命の危険を感じている。そんな二人が数日の滞在中に恋に落ちる。別れてお互いの連絡がつかないまま、時が過ぎゆく、、、。切ない恋の行方を見せた大人の映画。ある意味何度も映画の題材になったシチュエーションだが、主人公二人の好演もあり、得難い魅力に酔った。 評価 ◎

「ある船頭の話」

俳優のオダギリジョーが初監督した映画。大正の初めころの中部地方の山間が舞台。橋が建設されている時期、その近くで渡し船稼業をしている老人が主人公。時代の波にもまれながらも淡々と生きている姿が素晴らしい。「古き良き日本」とは言い難いが、失われた人情や風景はやはり日本人として得難いものがあり、それを撮影したクリストファー・ドイル氏にも感服した。一見の価値あり。評価 ◎

「スペシャル アクターズ」

昨年『カメラを止めるな!」で低予算で1000倍もの大ヒットを記録した上田慎一郎監督の長編第2弾。相変わらず無名の俳優ばかりを用いてのドタバタコメディ。自分の内面の弱さもあって売れない男優が弟と6年ぶりに再会し、彼のつてで新しい芸能プロダクションに入る。そこの名前が『スペシャル アクターズ』。そこで新興宗教にハマった姉を救うべく妹の依頼で大芝居を打つことになる というのが大筋だが、それだけでは終わらなかった。かつての内田けんじワールドを受け継いでいる かな?!  評価 〇プラス

「命みじかし、恋せよ乙女」

よく聞いたフレーズだ。今年のドイツ映画。あの樹木希林さんの「世界デビュー作にして、最期の映画」というのが触れ込みになっていて、広島では連日満員とのことだ。ドイツ人の青年カールが飲酒のために仕事も家庭も失ってしまう。そんなときに日本から「あなたのお父さんの最期を日本で看取った」という日本女性ユウがカールを訪ねてくる。風変わりな彼女と過ごすうちにカールの心は穏やかになっていく。しかし、突然ユウがカールの元から去ってしまう。ユウを探して日本にやってきたカールは茅ケ崎の旅館でユウの祖母(樹木希林)と出会う、、、、。混沌としたストーリーで夢かうつつか不明のような作り方をしていて、東洋的な神秘も感じられた。 評価 〇

「楽園」

邦画。吉田修一の短編集を原作にしている。3人の男女が主人公。それぞれの悩みを抱えて生きてきたが、悲しい人生が待っていた。人はそんな中でも生き続ける意味があるのか? 題名の『楽園』というのはあるのか? 生きることの「業」を考えさせられた。 評価 〇

「マレフィセント2」

4年前の前作を踏襲しての続編。「昔々」のイメージのお伽話を現代CGを駆使しての映画化。いかにもディズニー映画らしい。女性3人の話で、それぞれキャラクターが立っていた。 評価 〇

「ブレインゲーム」

2015年のアメリカ映画。日本でつけた邦題で『脳のゲーム』って何?  被害者たちに関連がないと思われた連続殺人事件の捜査で、FBIはOB のジョン(アンソニー・ホプキンス)に協力を要請する。予知能力を持つジョンは、この犯人が自分以上の超能力者だと気づく。この犯人は被害者たちがそれぞれ遺伝的な病気で近い将来悲惨な最期を迎えることを憂いて殺害したようだ。そのサイコパスとの戦いが見ものだった。評価 〇プラス

「天国でまた会おう」

フランス映画。今年の6月に劇場で観てこのブログで紹介しているが、DVDで再度見た。第1次世界大戦とその後の1920年頃のパリを舞台に、戦争で顔に傷を負った男とその戦友が成した復讐劇。といっても庶民の目線で描いているところが好感が持てるし、素晴らしい。美術や小道具にも凝っていて、目を見張る映像美に酔ってしまった。何度見てもいいなあ。 原題も同じだった。 評価 ◎

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