院長コラム

「劇場版 奥様は、取り扱い注意」

邦画の新作。テレビでヒットしたものの映画化。先の読める展開で気楽に見られた。主役の二人は確かに華のある俳優で、それだけで楽しい。アクションシーンも頑張っていた。ただそれ以上のことがなかった。評価 〇

「寝ずの番」

2006年の邦画。俳優の津川雅彦が「マキノ雅彦」の名前で監督した映画。中島らもの同名の短編小説を基に上方落語の世界を綴った喜劇。師匠の臨終から始まり、弟子の落語家たちがてんやわんやしながら故人(計3名)を送る様をコミカルに演じている。大笑いはできないが人情ものとして、実によくできていた。〇プラス

「ミナリ」

新作のアメリカ映画。今年のアカデミー賞において作品賞にノミネートされている。韓国系アメリカ人監督の自叙伝的な映画で、半分以上は韓国語。1980年代にアメリカの中央の州に移住してきた韓国人一家の話。親子4名と後で韓国から来た母との5名がその地で農業を始め苦労する話。静かな日常にも様々な起伏があることを見せてくれる小品。いかにも通好みの映画に思えた。 評価 〇プラス

「陽気なギャングが地球を回す」

2006年の邦画。伊坂幸太郎のベストセラー小説の映画化。得意な才能を武器に銀行強盗を成功させてきた男女の4人組が横取りされた大金を巡って頭脳戦を繰り広げる犯罪コメディ。どうしてもこの手の映画は現実感&緊張感が乏しくて日本では無理になる。まあ大人の喜劇としてみればよいのだろう。お遊び感覚的には成功している。15年前だが、今でも活躍している俳優たちをみるのも一興だろう。 評価 〇

「世界で一番しあわせな食堂」

2019年のフィンランド=中国映画。題名のように心温まる映画だった。フィンランドの田舎町にやってきた中国人の父と子。誰かを探しているようだが、通じない。訪れた寂れた食堂で偶然料理の手伝いをしながら、そこでしばらく生活することになる。言葉も文化も食生活も大いに異なる者たちが、それらを乗り越えて共に生きようとする姿が美しかった。 評価 〇プラス

「木曜組曲」

2002年の邦画。まったくこの映画知らなかった。恩田 陸の同名小説の映画化。監督は篠原哲雄。4年前に謎の死を遂げた女流作家(浅丘ルリ子)。彼女を偲んで毎年命日に集う4人の縁のある女性たち(鈴木京香、富田靖子、西田尚美、原田美枝子)。4年目にして彼女たちがその死を巡って謎を解明していく密室サスペンス。スッキリとした終わり方ではなかったが、20年前の映画としては貴重だった。 評価 〇

「カーライル ニューヨークが恋したホテル」

2018年アメリカ映画。世界中のセレブ御用達のNYの五つ星ホテル『ザ・カーライル』に迫るドキュメンタリー。徹底的に秘密を保持するそのホテルの姿勢がその原動力となっている。ジョージ・クルーニーらこのホテルを愛するスターやスタッフの証言から魅力を紹介している。1泊3,000~10,000ドルという費用が高いのかそうでないのか? ムーン庶民には解らない。評価 〇

「完璧な他人」

2018年の韓国映画。久しぶりに再会した40代の男女7人。3つのカップルと男一人。夕食の時に各自のスマホをテーブルにおいて、かかってくる電話やメールを他の者たちに開示するゲームを始めたが、、、。どこかで似たようなストーリーがあったと思ったら2016年のイタリア映画「おとなの事情」のリメイクだった。邦画でも制作されこの1月に封切られていた。韓国映画の日本題は?だった。 評価 〇

「ハロウィン」

2018年アメリカ映画。大ヒットしたホラー映画「ハロウィン」(’78)の40年後を描いた続編。連続殺人犯”ブギーマン”は40年経ってもまだ生きて刑務所にいた。彼が別の刑務所に移ることになった10月末日すなわちハロウィンの日、移動車から脱走して、40年前に殺せなかった生き残りの女性の家まで辿り着く。そこでの二人の最後の戦い。ムーン、ストーリーが直線的だった。懐かしさ以外には何もなかった。評価 △

「半分の月がのぼる空」

2010年の邦画。同名のライトノベルの映画化。病院で出会い恋をした高校生の青春ドラマ。肝臓病で入院した男子(池松壮亮)と長く入院生活をしている難病を抱えた少女(忽那汐里)の交流を中心に、時に青年医師(大泉 洋)の苦悩も見せてくれる。その高校生と医師の関係がこの映画の一つのカギになっていた。映画ならではの世界を描いていて、納得の作品になっていた。 評価 ◎

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