院長コラム

「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」

2018年フィンランド映画。作者不明の肖像画に目を奪われ、名画と確信した老美術商が孫と秘密裏に調査してオークションに臨む。人生最後の勝負に賭けるが、、、、。邦題がその骨子をよく伝えている。ラストは観てのお楽しみだが、北欧らしいムードが画面から感じられて余韻が残った。 評価 〇プラス

「グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~」

2019年の邦画。太宰 治の未完の遺作を基にした舞台劇の映画化。女性にモテる文芸編集長(大泉 洋)が偽の妻(小池栄子)を仕立てて、愛人たちに別れを告げることから起こる様々なドタバタをコメディタッチで描いている。監督が成島 出なので演出が手堅く、俳優もそれぞれ昭和20年代の風情を感じさせて好演していた。評価 〇プラス

「キング・オブ・シーヴズ」

2018年のイギリス映画。原題の通りの邦題だが、わからない。『泥棒たちの王様』という意味。2015年に実際におこった宝石店の貸金庫の250憶円ともいわれる強奪事件の顛末を扱った映画。老人たちが実行していたが、その後仲間割れのようなことも起きている。人間臭い犯罪映画になっていて、やはり宝石泥棒はその後が難しいことも見せていた。 評価 〇

「モンスターハンター」

洋画の新作で東宝も制作に加わっている。映画「バイオハザード」シリーズの監督と主演女優が再びコンビを組んだSFアクション。時空の乱れから砂漠にいた兵士が異次元の世界にワープする。そこで巨大な蜘蛛や蟻地獄、ドラゴンたちと戦う話。これもゲームからの映画でなんでもありだ。CGも凄い。評価 〇

「まともじゃないのは君も一緒」

新作邦画。いま注目の若手俳優成田 俊と清原果耶主演のラブコメディ といっても二人の恋愛ではない(?) コミュニケーション能力ゼロの予備校講師(成田)がある時ある女性に恋心を抱く。そこに通っている女子高校生(清原)が彼の恋愛指南をすることになることから生じる様々なアクシデントを軽妙に描いている。二人の達者な会話のテンポが素晴らしかった。 評価 ◎

「だれもが愛しいチャンピオン」

2018年スペイン映画。スペインのアカデミー賞であるゴヤ賞で3部門を受賞した感動作。知的障害者チームの指導をすることになった元プロバスケットコーチとメンバーたちの話。最初は彼らを馬鹿にしていたが、それぞれに抱える困難を越えてバスケットに励む彼らをみて、彼らとの絆を結ぼうとする。最後は障碍者のチャンピオンシップにおいて決勝戦に進む、、、。評価 ◎

「スーパーティーチャー 熱血格闘」

2018年中国映画。香港を舞台に教師となった元海兵隊員の主人公が問題の多い生徒たちに正面からぶつかっていき、高校自体を良い方向に導くというストーリー。カンフーアクションもあるが、総じて普通の出来だった。 評価 〇マイナス

「騙し絵の牙」

新作邦画。大泉 洋主演。彼に宛書したキャラクターで作られているとか。古い体質を持つ大手の出版社において、様々な生き残りをかけて皆が画策する話。主人公の速水は狂言回し的な役目をする。その真意とは?! 新米編集者役の松岡美憂がよいアクセントをつけていた。予告編とはだいぶイメージが違っていた。評価 〇

「ノマドランド」

アメリカ映画の新作。今年のアカデミー賞でも本命視されている小品。題名の『ノマド』とは現代の遊牧民を指す。身寄りもなく仕事も故郷もなくなった人々が車中生活を余儀なくされながら、時折の仕事を求めて生きている様をドキュメンタリータッチで描いていて、ロードムービーともいえる。主要なキャスト以外は実際のノマドの人々が出演している。中国生まれの女性監督が撮っている。 評価 〇プラス

「霧の中の少女」

2017年のイタリア映画。イタリアの推理作家ドナート・カッリージが自身の小説を映画化したサスペンス映画。ある少女が行方不明になる。その捜査に当たった老獪な刑事の、マスコミを操り容疑者を追い詰めるという手法が賛否両論を醸し出しながらスリリングにストーリーは進む。但し、途中で容疑者として浮上した教師の犯行だった という結末はなにかしっくりこなかった。 評価 〇マイナス

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