院長コラム

「僕の好きな女の子」

2020年の邦画。これも又吉直樹のエッセイが原作。若い男女二人が主人公。男の「仲のよい友人関係」が壊れることを恐れ、自分の想いを相手に伝えられない心情を綴っていて、その「片思い」がリアルに伝わってくる。また女性がそれを知らずに男を惑わす様も痛いほどわかる。佳作。評価 〇プラス

「DUNE/デューン 砂の惑星」

有名な原作の2度目の映画化。最初は1984年デヴィッド・リンチ監督&脚本で制作された。遠い未来の壮大なストーリーで、この監督をしても成功したとは言えない出来だった。今回は鬼才ドゥニ・ヴィルヌーブ監督による。雄大なテーマは変わっていないが技術面での37年の差は大きい。但し2h30の長編での前半はだるかったし、この回で話は終わらなかった。次回(続編)はいつ見られるのかな?! 評価 〇プラス

「凛ーりんー」

2019年の邦画。又吉直樹が初めて書き下ろした戯曲を映画化した青春サスペンス。神隠しの伝説の残る村で、主人公の友人が次々に姿を消す事件が起こる。その犯人に転校性の男子高校生が浮かぶが、、、。中途半端な結末で残念だった。 評価 △

「燃えよ剣」

司馬遼太郎原作による新選組の副長:土方歳三の生涯を描いた大作。主役は岡田准一。私でもある程度知っている彼中心の物語をフィクションを混じえての2h28 寝る暇もなく観られた。このような群像劇の中での新選組の3人をピックアップした手法が素晴らしかった。久しぶりに時代劇を堪能した。評価 ◎

「おもかげ」

2019年のスペイン=フランス映画。スペインに住んでいた女性レナの息子がある日行方不明になった。その10年後ひとり身になったレナはスペインの国境に近いフランスの海辺の町に住んでいる。そこである日息子の面影を宿した少年と出会う、、、。日本では考えられない行動を起こすレナに母としての凄みを感じたが、どうも納得はし難かった。この演技でヴェネチア国際映画祭で女優賞を得ている。 評価 〇マイナス

「スカーフェイス」

1983年のアメリカ映画。やっと見られた2h50の大作。キューバ移民の青年が麻薬密売のビジネスを通じて暗黒街のボスにのし上がっていき、その独善的な性格から自滅してしまう様を描いたギャング映画。40年前の製作でさらにその前の時代が舞台なので、いま見るといいろいろなギャップを感じてしまう。評価 〇マイナス

「ホテルローヤル」

2020年の邦画。桜木紫乃の同名の直木賞受賞作の原作本は読んでいた。受験に失敗し家業のラブホテルを手伝う主人公の女性を主人公に、悩みを抱えてホテルにやってくる男女を描いた群像ヒューマンドラマ。オムニバス的な内容で掘り下げ方が浅かった。 評価 〇マイナス

「さくら」

2020年の邦画。「さくら」は飼っている犬の名前。直木賞作家:西 加奈子さんの同名小説の映画化。平凡な1家5人の家族の日常生活を「さくら」と次男の眼で描かれている。何事にも優等生だった憧れの兄が事故で半身不随になり、それ以降家族に様々な試練が起こる。しかし、それでも家族の絆で逞しく生きる様を見せてくれた。感動ではないが、観て納得の作品だった。 評価 〇

「博士と狂人」

2019年のイギリス映画。凄い題名だが直訳。世界最高峰とされる『オックスフォード大辞典』の誕生秘話を綴った映画。18世紀のイギリスで異端の天才学者と殺人で刑務所にいるアメリカ人軍医が互いの交流を通じて辞典を作り上げる。2大スターによる競演で見ごたえがあった。 評価 〇プラス

 

「白頭山大噴火」

2019年韓国映画。題名の如く白頭山(ペクトゥサン)が噴火を起こす。地質学者の研究で75時間にあと3回噴火して朝鮮半島がほぼ壊滅する予想がでた。それを防ぐには北朝鮮の核によって対処するしかない との判断。その核をゲットするには韓国特殊部隊の精鋭(?)が北朝鮮に潜入して、囚われている工作員の力を借りるしかない。さらに大国の思惑でアメリカ軍と中国軍がそれを簡単には許さない という荒唐無稽なディザスターアクション大作。大きなスクリーンでその迫力に満足した。評価 〇プラス

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