2020年06月

「スウィング・キッズ」

劇場封切りの韓国映画。久しぶり(2か月ぶり)に映画館で観た。1951年の朝鮮戦争時の韓国の捕虜収容所が舞台。そこには北朝鮮兵士が多数捕まっていた。統治するアメリカ軍所長はそこでの人道的な配慮をアピールするために、黒人兵士に捕虜の中から数人のダンスチームを作ることを要請する。集まった4名と共に5名はクリスマスに向けてダンス(特にタップダンス)の特訓をして当日に臨むが、、、、。政治色の強い背景でその当時の状況をうまく再現している。後味はよくないかもしれないが、ダンスシーンは圧巻だった。評価 〇プラス

 

 

「Love Letter」

1995年の邦画。タイトルバックは全編英語だが、れっきとした日本映画。岩井俊二監督の注目作だった。私もこの年の映画ベスト1にしている。その当時は感性あふれる凛々しい作品だと感じてすっかり魅了されてしまった。25年後の今年、その続編というか、アンサー作品というか、同じような題材で岩井監督は新作「ラストレター」を公開した。それと相まって改めてこれを見た。25年前の輝きは感じられなかったが、その雰囲気に十分満足した。 評価 ◎

「パルプ・フィクション」

1994年のアメリカ映画。クエンティン・タランティーノ監督作品。いまやカルト化している問題作。この映画の登場で、この手のヴァイオレンス・アクション映画は「タランティーノ」以前と以後に分けられるという輩もいるほどだ。3つの犯罪劇が交差しながら話が進み、時間軸の枠を超えた部分もある。どのパーツも(いまは)ビッグになった俳優たちが出ている。ユーモアを交えたガンプレイが新鮮で、台詞も多くて魅力的だった。カンヌ国際映画祭で高く評価されている。但し、私は改めて見てそれほどの感慨はなかった。評価◎

「時計じかけのオレンジ」

1971年のイギリス映画。監督の故スタンリー・キューブリックの名前と共に、いまやカルト化した伝説の(?)映画。暴力とセックスにふける若者の生態をあからさまにした衝撃の近未来映画。50年経てもその激しいシーンの連続は、観る者の心を動揺させる。私も多感な10代に劇場で観ているが、その時の印象が残っていることを改めて感じた。その意味でも凄い映画だ。評価 ◎

「まく子」

2019年の邦画。直木賞作家:西 加奈子の同名小説の映画化。鄙びた温泉街を舞台に、大人になりたくない少年が不思議な少女(彼女は宇宙からやってきた と言っていた)との初恋を通して成長する姿を、その街で起こる再生の物語と共に綴っている。夢と現実が混沌としていてノスタルジックな趣もあったが、テーマがうまく描かれているとは思えなかった。残念。評価 〇マイナス

「泣くな赤鬼」

2019年の邦画。重松 清の短編小説集に収められた一編を基に映画化した人間ドラマ。中年になり情熱を失いつつある高校教師(堤 真一)。クラブ活動では野球の監督をしている。かつてはの異名も取ったほどの熱血漢だった。ある時、元生徒の男性(柳楽優弥)と再会する。彼はクラブ活動でも挫折し、その後高校を中退した男だった。その彼が検診で若くして末期のがんということが判る。余命僅かなかつての教え子と人と人として向き合うことを通じて、かつての気持ちを取り戻していく。 よくあるパターンであるが、丁寧に撮ってあり感情移入できた。評価 〇プラス

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