2020年04月

「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー」

2017年のキューバ&スペイン映画。珍しい国の合作作品だ。ソ連崩壊時の1990年末期に宇宙飛行士のセルゲイ・クリカレフが宇宙ステーションに滞在していた実話を基にした架空のドラマ。宇宙からのセルゲイの電波をキューバの大学職員セルジオが偶然無線で交信する。セルジオはまたアメリカの人とも交信があり、その彼はCIAとも関わっていた。さらにセルゲイをキューバの政府がスパイ容疑で調査していた。このように四つ巴で話は複雑になるがコメディ仕立てなので、すべてうまくいく寓話だった。 評価 〇

「フューチャーワールド」

2018年のアメリカ映画。題名の如く戦争で文明が破壊された近未来、暴力とドラッグで支配された世界で暴力団のリーダーが入手した美しいアンドロイドが愛に目覚めていく様を描いている。俳優のジェームズ・フランコがこの映画での主演と共同監督を手掛けている野心作。ただ、観る側にとってはこのような悲惨な近未来をまたしても見せられた というイメージが強くて、明るくならない。 評価 △

「ソローキンの見た桜」

2019年の邦画。1905年頃日露戦争で捕虜になったロシア兵を多数収容した四国・松山の捕虜収容所を舞台にしたラブ・ロマンス映画。捕虜になったロシアの将校と彼らを看護した日本人女性との禁断の恋を描いている。日本人女性は、この戦争で弟を亡くしロシアを恨んでいたし、また地元で近々結婚の予定もあった。このような困難さが逆に二人の心を結び付けたのかもしれない。現代のひ孫の世代の女性が、それを調査するという形で話を進めていて、サスペンス調になっていたのも好感が持てた。 評価 〇プラス

「ノー・サレンダー」

2018年エジプト映画。エジプトがイギリスの支配下にあった時代。イギリス兵による婦女暴行事件をきっかけに、それまで抑圧されたエジプト民衆の怒りが爆発するアクション映画。犯罪者を警察の牢屋に捕まえたことからイギリスの軍がそこを包囲して一発触発の危機から、ついに戦いとなる。但し、ヒーローものの娯楽として作られているのが、やや興ざめだった。 評価 〇マイナス

「劇場版 そして、生きる」

昨年公開された映画。また昨年WOWOWで『連続ドラマW』6回シリーズとして放送されたもののダイジェスト版。2011年の東日本大震災の影響で、その後の人生が変わってしまった若い男女(有村架純と坂口健太郎)の歩みを優しく見つめているドラマ。あの震災直後のボランティア活動で知り合った二人は、お互い相思相愛になるが、それぞれ別の道を進む という中での再接点もあった。静かな感動を呼んだ。 評価 ◎

「小さな恋のうた」

2019年の邦画。沖縄出身のバンド:MONGOL800のヒット曲をモチーフにした青春ドラマ。沖縄の基地の町で暮らす高校生たちがバンド活動を通して仲間との友情と挫折、世間の壁などを体験しながら成長していくストーリーで、素直に感動した。沖縄ならではのアメリカ兵やその家族との関わり合いも実感させられた。これも現在の日本の置かれた一面であり、無視できない現実だ。評価 ◎

「ザ・フォーリナー/復讐者」

2017年イギリス・中国映画。ジャッキー・チェン主演。60歳を超えてもいまだ主演を張っているのが素晴らしい。年と共に体力の衰えは隠せないが、それでもアクションを自分でしている。ロンドンで共に暮らしていた彼の娘がアイルランドの過激な組織の無差別爆破テロで命を落とす。その復讐のためにジャッキ―が立ち上がるストーリー。所詮明るい話ではないので殺伐とした印象は残るが、それでも家族を奪われた時に何ができるのかを考えてしまった。評価 〇プラス

「スタア誕生」

1954年のアメリカ映画。ジュディ・ガーランドの晩年の映画が最近公開されたので、この56年前の映画を改めて見直した。3時間弱の長い映画だったが、飽きさせずJ・ガーランドの魅力と歌と演技の実力を見せてくれた。話の内容は昨年3度目のリメイク映画「アリー スター誕生」のと同じ。それぞれ主役を張った女性は本物のアーチストでなければできないことを再認識させられた。評価 ◎

「コンフィデンスマンJP ロマンス編」

昨年公開の邦画。テレビシリーズの劇場版。香港を舞台に、そこでマフィアの女帝が持つといわれる大きな宝石を狙う主人公たち(長澤まさみ、東出昌大、小日向文世ら)の前にかつての同僚であり恋人だった男(三浦春馬)が現れることからの一騒動。観客はどこまで騙されるか というのが主題なので、気持ちよく騙されたら評価はあがるだろう。私は一応騙されました。 評価 〇

「大脱出2」

前作から5年後の2018年の映画。シルベスター・スタローン主演。続編だがコンセプト、すなわち脱獄不可能と思われる牢獄からの脱出劇 という点では同様。さらに今回はコンピュータ制御による難攻不落の場所だったが、、、。中国の資本が入るとどうも雰囲気が変わってしまい、面白さも半減だった。評価 〇マイナス

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