院長コラム

「見知らぬ隣人」

2022年の韓国映画。死体の横たわる部屋で目覚めた男の運命を描く密室サスペンス。警察官志望の青年が主人公。32歳の彼が、ある朝 酔って目覚めた隣りの若い女性の部屋で事件は起きていた。身の潔白証明するために、その謎を解き明かそうとして思わぬ展開になっていた。でもラストは尻切れトンボのようだった。残念。 評価 〇マイナス

「怪物の木こり」

新作邦画。予告編である程度の予備知識は持っていたが、本編はかなり印象が違っていた。おどろおどろしい絵本の朗読から始まり、連続猟奇殺人事件と主人公のサイコパスの弁護士が「怪物の木こり」に襲われることからの流れ。ラストまでサスペンスタッチで見せてくれた。悲しい話だった。評価 〇

「映画 窓ぎわのトットちゃん」

趙有名で40年前にベストセラーになった黒柳徹子さんの自叙伝的な小説のアニメ映画化。昭和10年代の彼女の幼い時、特に「ともえ学園」に入学してからの数年を描いている。よく知ったエピソードのオンパレードながら、戦前の日本の良さとそうでないところをさりげなく見せて、感動も呼ぶ。「なぜいまこの映画?」という疑問は残るが、観て損のない映画だった。ただ観客層のターゲットが気になった。評価 〇

「私がやりました」

2023年のフランス映画。インパクトのある題名。英語のタイトルも『その犯罪は私』。売れない若手女優が映画プロデューサーの射殺死体を発見する。友人の女性弁護士と共謀し自分が殺したことにして裁判を争う。正当防衛による無罪を勝ち取り一躍注目され、仕事も上向きに。しかし、真の加害者が出現する、、、。ドタバタの喜劇だが、フランソワ・オゾン監督ならではの味付けが施され、一味違う映画になっていた。 評価 〇

「私はモーリーン・カーニー」

2022年のフランス映画。副邦題に『正義を殺すのは誰?』と付いている。世界最大級のフランス原子力発電会社の労働組合の代表を務めるモーリーン・カーニーが主人公。会社とその未来、従業員の雇用と人権を守るために日夜頑張っていた。実話に基づくドラマで、2012年の12月自宅で何者かに襲われる。その事件をきっかけに被害者だった彼女が、取り調べられるうちに加害者になってしまう。それから6年、ついに警察等と戦うことになる。いまだ犯人は捕まっていないが、この事件の奥には巨大な陰謀があるようだ。評価 〇プラス

「ナポレオン」

新作洋画。題名から想像できるようにフランスの英雄 ナポレオン・ボナパルトの一生を描いた大作。1789年のフランス革命でマリー・アントワネットの斬首刑のシーンから映画は始まる。ナポレオンが戦争に勝利して徐々に力をつけていく様と、未亡人だったジョセフィーヌとの出会いと結婚、そしてその後を巧みに見せながら頂点を極め、敗戦によって落ちていくまでを見せてくれた2h38だった。戦闘シーンの迫力が凄かった。 評価 〇

「ノック 終末の訪問者」

2023年のアメリカ映画。 題名のように、森に住む一家(男性2人と娘)の元に、知らない男女4名が訪ねてくる。彼らの目的はこれから来る人類の破滅のために、彼ら3名のうち1名を殺すことだった。このような不条理にどう対処するのか? またそれは事実なのか? 奇妙なサスペンスドラマで、残酷なシーンもあった。あり得ない設定で、感想は難しい。 評価 〇

「メグレと若い女の死」

2022年のフランス映画。題名がそのままというか、メグレって誰? ということになる。ミステリー小説の主人公で、名警視の名前だが、このタイトルでわかる人しか相手にしていない感じだ。1953年、パリで身元不明の若い女性の刺殺体が発見された。手がかりがない中で メグレの地道な捜索が始まる。なぜ今70年前に発表された原作の映画化か? という疑問が起きた。評価 〇マイナス

「ハゲタカ」

2009年の邦画。テレビシリーズで人気となった同名のドラマの、その後を描いた映画。今となってはそのドラマの筋立てや背景などを知らないとやや難があった。天才ファンドマネージャーだった主人公が、日本大手の自動車メーカーの買収を企てる中国系巨大ファンドに立ち向かう。 内容は今でも充分通用するものだった。 評価 〇プラス

「ザ・バンク 堕ちた巨像」

2009年のアメリカ映画。巨大国際銀行の不正を追及するインターポールの職員が主人公。嫌疑をかけて調査しているのはヨーロッパの巨大銀行。それを調査する彼を邪魔する者たち。証人が次々とスナイパーに殺害される。その犯人を捜しあてた時は、別の暗殺者たちに捜査員たちも狙われる。特にニューヨークのゲッテンハイム美術館での銃撃シーンは迫力満点で驚いた。結局ある程度まで追えても、トカゲのしっぽ斬りのように根絶はできない ということだ。 評価 ◎

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