院長コラム

「シーフォーミー」

2021年カナダ映画。ストーリーはシンプル。視覚障碍者の若い女性が、ある時雪に閉ざされた豪邸の留守番のアルバイトに行く。そこで深夜に強盗団に襲われる。豪邸に隠された金庫の金が目的だった。女性は一人で、視覚障碍者用のアプリ(これが題名のシーフォーミー)を用いて強盗達に立ち向かう。いかにも白人の世界ならではの展開だった。 評価 〇

「ポトフ 美食家と料理人」

フランス映画。題名からしておいしそうな食べ物の話と想像できる。ただ題名の『ポトフ』に関しては観終わってやや疑問が残ったが。

忙しくいろいろな料理を作っている男女の様子から始まる。そして男は、仲間の男たちと5名でその料理をワインと共に食する。どれも素晴らしく見えた。時は19世紀の終わりのフランスの片田舎。社会が一応落ち着いている時代で、まだ電気はない。副邦題から男女二人の関係が推し測られる。その後二人は結婚するが、、。落ち着いた大人の映画だった。評価 〇プラス

「アクアマン 失われた王国」

アメリカ映画の新作。シリーズ第2作。海の王として、また人間界では普通の新米パパとして過ごしてきたアクアマンに新たな試練がやってくる。それは彼に恨みを持つ男が巨大な組織を作り、古代に封印された悪の権化と共にアクアマン一族を滅ぼそうとする。海の中での迫力あるバトルシーンは、やはり大きなスクリーンで観てよかった。内容はないようなものだが、、、。ハリウッドならではの超豪華さは、俳優を含めて見応えがあった。 評価 〇

「サン・セバスチャンへ、ようこそ」

2020年のアメリカ映画。ウディ・アレン監督&脚本。アメリカの中年男が主人公。ある日スペインのサン・セバスチャン映画祭に参加する映画業界の妻の仕事の関係で、同行する。妻の浮気を疑っていたが、現地では思わぬ事態が起こってきた。『Me Too」運動でウディ・アレンもその渦中にあり、最後の作品となるだろう。そのせいか?! あまり弾まなかったなあ。 評価 

「ファミリア」

2023年の邦画。昨年のこの時期(1月)に封切られた。陶器職人の父と海外で働く息子、そして在日ブラジル人の人々が織りなすヒューマンドラマ。父親を役所広司が演じている。やっとその父と息子の気持ちが通じ合えた直後、異国の地で息子はフィアンセと命を落とす。また、出稼ぎブラジル人たちに心ない日本のヤクザたちが様々な嫌がらせをしている。そんな中で主人公が起こした行動とは?! 新たな時代の家族の形を問うドラマだが、やや不完全燃焼だった。 評価 〇

「ソフト&クワイエット」

2022年のアメリカ映画。独立系。南部アメリカのプアホワイトの女性たちが、自分らの不遇をカラードの人々のせいだと考えていた。ある時ラテン系の姉妹とトラブルになる。妹を不慮の事故~ピーナッツによるアナフィラキシーショック~で殺して、さらにエスカレートする、、。偏見の果ての殺人という最悪な結果に身震いがするサスペンス。結末が印象的。全編ワンショットで撮ったという。原題も同じだが、違和感があった。評価 〇プラス

「Sweet Rain 死神の精度」

2008年の邦画。原作は伊坂幸太郎の短編小説。 死神が犬と共に現れ、ターゲットの女性の死の決定をする。3部作になっていて、それぞれが雨の中で進行する。それが最後の章になって、繋がっていることがわかる という映画ならではの展開。観終わった後で、もう一度振り返って最初から思い出していく楽しさがあった。 15年前に劇場で観て、その年の第3位にしているほど気に入った映画だ。評価 ◎

「紀元前1万年」

2008年のアメリカ映画。人類がまだまだ未開の民だった頃の時代。マンモスがいた。それを狩猟することで力を見せていた山の民たちが主人公。ある時馬に乗った別の部族に仲間が拉致されてしまう。それを救うべき旅をする若者の話。ある種のファンタジーがあった。評価 〇プラス

「65/シックスティ・ファイヴ」

2023年のアメリカ映画。太古の地球に不時着した男の運命を描いたSF ミステリー。題名は6500万年前を表している。そのような時代に今よりも進んだ文明の宇宙人がいたとは?! まあ空想科学SFだから、容認して映画に臨むしかないのかな? 宇宙船の事故で見知らぬ星に不時着したのは主人公の男と少女だった。二人が、どう猛な恐竜たちの恐怖と隕石が落下する危機が迫る中、地球を脱出するストーリー。特に目新しいものはなかった。評価 〇

「オマージュ」

2021年の韓国映画。題名が良い。韓国の映画業界を舞台に描いた人間ドラマ。スランプ中の女性監督が、1960年代の女性監督の映画を修復することになった。その過程で様々な人と出会い、自らの人生を見つめ直していく。ジワっとする感じで、ゆっくり気持ちが醸造されていく様が素晴らしかった。アート系の韓国映画も素晴らしい。評価 ◎

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