院長コラム

「ボーダー 二つの世界」

2018年のスウェーデン&デンマーク映画。原題も『Border』で国境や境目を表している。この『境』が何を意味するのか? 醜い顔の税関職員の女性ティーナは鋭い嗅覚で違法なものの持ち込みを防止している。ある日自分と同様の顔(ライオンのような顔貌)を持つ男ヴォーレと知り合ったことから、自分のルーツに疑問を持つ。自分は一体何者なのか? 原作者は以前ヴァンパイアを題材にした本を出し映画化されたが、今回は「オオカミ人間」か?! 不思議な映画だった。評価 〇プラス

「トスカーナの幸せレシピ」

2018年のイタリア映画。この邦題だけでどのような映画かは内容を知らなくても想像できる なかなかの題名といえる。暴力事件で刑務所に入っていた一流シェフの男が更生のため社会奉仕として自立支援施設で料理を教えることになる。その中に天才的な舌を持ち料理人を志すアスペルガー症候群の若者がいた。この二人に施設のカウンセラーの女性が絡むコメディ。人生を教えてくれる。評価 〇プラス

「十年 Ten Years Thailand」

昨日 一昨日に続いての同じプロジェクトに沿ったタイのオムニバス映画。4本の短編から成っていて、上映時間は95分。これも近い未来に起こるかもしれない(いや実際に起こっている?)事態を描いている。表現の自由が侵された写真展、猫人間が支配する国、女性独裁者に支配された世界、そして工事中の公園で話し合う人々。今のタイの国の状況が解らないと納得しにくい内容であるが、危機感は感じた。評価 〇

「十年 Ten Years Japan」

昨日に続いて、これは2018年に日本で制作された5つのオムニバス映画。香港と同様に、これから10年後までに日本でおこりうる(かもしれない)厳しい状況を若手監督5人がそれぞれのテーマで撮っている。75歳以上の高齢者の安楽死、国家に管理された小学生、死亡した人の個人データの閲覧、大気汚染のため地下で暮らす人、徴兵制度復活 というどれも有り難くない未来を提示してくれた。香港版ほどの衝撃はなかったが、重要な意味をもっていると感じた。  評価 ◎

「十年」

2015年の香港映画。「十年後」を見据えての5つの短編集。香港では2014年から「雨傘運動」が始まり、人々は社会主義化に対抗して従来の「一国二制度」による自由主義を守ろうとしている。そんな時期に敏感にこのような映画が製作された。1.作為的に暴動を起こして法律を作る 2.あらゆるものを標本にしてしまう 3.広東語が差別される 4.自殺するものが増える 5.卵のような食料も統制される  のようにあらゆる方向からの締め付けを提起している。香港映画界で2016年の最優秀作品賞を獲得したが、中国本土では無視~除外されている。その意味でも必見の映画だといえる。WOWOWでの放映で観たが、今後も観る機会は限られるようだ。 評価 ☆

「アナと雪の女王2」

いま全米でも日本でも大ヒットしているディズニーアニメの続編。全米でも日本でも3週連続で第1位を記録し、興行収入が全米で3.3憶ドル以上、日本でも60億円を超えている。物語は複雑で、どんな話かを短く説明することは難しい。エルサの超能力の源の謎と治めているアレンデール王国の危機を中心に、自然界の4要素が絡むストーリー ということで理解できるかな? しかし、それでもファミリーもカップルも大勢観ているし、リピーターも多いようで、さすがディズニーだ。 評価 〇プラス

「旅猫リポート」

昨年劇場公開された邦画。有川 浩の小説の映画化。ある事情から愛猫を手放すことになった青年が猫と共に新たな飼い主探しの旅に出る というロードムービー。両親を亡くして血のつながらない女性と暮らしている心優しい青年が不治の病に侵される ということで彼の死までを丁寧に綴っていた。辛い映画でもあった。 評価 〇プラス

「500ページの夢の束」

2017年のアメリカ映画。自閉症の女性ウェンディの唯一の楽しみはテレビシリーズの「スタートレック」を見ることであり、その再放送も楽しみにしていた。ある日、「スタートレック」の脚本コンテストの募集があった。ウェンディはやっとの思いで長編のシナリオを描いたが、締め切りが迫っていたために、意を決してハリウッドまで一人でその分厚い原稿を出す旅にでる。ある種のロードムービーだが、一人の女性の成長と家族の絆を深くする人情ものでもあった。  評価 ◎

「青の帰り道」

2018年の邦画。東京近郊の高校を卒業した男女7人のその後の10年の軌跡を描いた青春ドラマ。カップルとなり地元に残って結婚し子供ができた者、大学受験に何度も失敗し遂に自殺した者、上京するがアイドル歌手に慣れなかった女性、仕事が続かず「振り込め詐欺」グループに入った男 等様々な人生経験をして、皆それなりの大人になっていた。ある意味現代を鋭く描いているといえよう。評価 〇プラス

「今さら言えない小さな秘密」

2018年フランス映画。南プロヴァンスの小さな村を舞台に、自転車業を営む男ラウルの隠された秘密を中心に話が進む。ラウルの幼い時からの流れ(成長)を4人の俳優(子役から大人まで)が演じているが、これがまた実によく似ていて違和感がなかった。彼の小さな秘密とは、自転車に乗れないことだった。人情喜劇の形だが、予想以上のものはなかった。 評価 〇プラス

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