2019年05月

「THE GUILTY  ギルティ」

2018年デンマーク映画。場所は夜の警察内の緊急指令室。そこにかかってくる電話からの音声を頼りに誘拐事件(?)に遭遇した警官が主人公。ワンシチュエーション・サスペンス。映画はその一室から出ていなくて、後は電話のやりとりだけの1h28。そこで主人公の犯した「罪」も明かされる。アイディアが勝負の映画だ!  評価 〇

「たちあがる女」

2018年のアイスランド映画。中年の女性が主人公、普段は合唱団の先生をしているが、その裏では過激な環境保存活動家。冒頭から鉄塔を壊して強大企業の電力を止めるために一人で破壊工作をしている。それが徐々にエスカレートする。私生活では双子の姉がいて、共にウクライナから養女を譲り受ける寸前までいっている。この二つの事態に彼女はどう対処するか? 音楽の使い方が非常にユニークだった。それは観てのお楽しみだろう。評価 〇プラス

「こどもしょくどう」

我々が知っている『こども食堂』とは少しニュアンスが異なっているが、本質的には同じ。『子どもの貧困対策』の一貫として2015年以降全国で普及しているこのムーブメントにあやかって作られてたこの映画に今の日本の問題の一片を見た。真摯に撮ってあるのがいい。綺麗ごとだけでなく、豊かに見える現在の裏側と人間の良心&行動力を問っている。評価 ◎

「空母いぶき」

有名なかわぐちかいじ氏のコミックの映画化。元が厖大でスケール感があるので、実写映画化はどうだろうか? 巷で揶揄されているように敵国が仮想の新興国だったり、首相役があまりにつまらない など映画化での至らないところは多々ある。しかし、単純に映画そのものをみると「日本の憲法に准じながら国を守る」という大義名分は成されているし、何よりも興味深くワクワクしながら観られたので、良しとしたい。評価 ◎

「アガサ・クリスティー ねじれた家」

イギリス映画。元は1949年に発表された推理小説。「傑作」との宣伝文句もあるが、どうかな? 舞台を1956年に移してのストーリー。富豪の老人が毒殺され、その容疑者がその屋敷の身内皆というシテュエーションで、私立探偵が紆余曲折しながら真犯人を探す、、、というパターン。おどろおどろしさだけは伝わったが、あんまり面白くなかった。 評価 △

「初恋 お父さん、チビがいなくなりました」

同名の小説の映画化。但し『初恋』はこの映画で加えたようだ。結婚50年を迎えた老夫婦の現在となりそめの昔を見せてくれる。倍賞千恵子と藤 竜也の夫婦も3人の子供たちも皆いい。カラーとモノクロ、レトロな感じも懐かしい。ささやかな市井の人々の普段の生活を描いているが、心が洗われる佳作。評価 ◎

「金子文子と朴烈」

2017年韓国映画。『かねこふみことパクヨル』と読む。1923年運命的な出会いをした二人は、その後アナーキストとして行動を共にする。関東大震災の後の流言や政府の方針から二人は捕えられ、獄中での生活になる。その実話に基づいた様子を半分以上日本語で制作されていた。ほとんどの俳優たちは韓国人だが流暢な日本語の台詞に驚いた。悲惨な運命の二人を軽やかに、時にはコメディタッチで描いたことは凄い。評価 〇

「沈黙の大陸」

昨日に続いて『沈黙』の題名がついている。確かに端役でS・セガールも登場しているが、本作は中国資本で作られた中国映画。国揚的な内容になっており。主人公はアフリカの国での通信インフラ事業に参加している中国人の企業職員。彼の超人的な活躍で何事も上手く収まる。元ヘビー級チャンピオンのマイク・タイソンが俳優として重要な悪役で出ているのが一番の見どころ。 評価 〇

「沈黙の達人」

2018年の日本では劇場未公開映画。題名の『沈黙』だけでスティーブン・セガール主演の映画だと解る。タイに住んでいる元特殊部隊の隊長だった主人公が、女性の連続誘拐を起こしているワルの組織を仲間と撲滅する というバトルアクション作品。目新しいものはないが、時にはいいだろう。評価 〇

「RENDEL レンデル」

2017年のフィンランド映画。いま全世界で流行っているダーク・ヒーロー・アクション。前半は何事か?と思いながら見入った。暴力の支配する闇の権力の下で妻子を目の前で惨殺された男の復讐劇。どうやって力を身に着けたかが不明だが、そんなことはどうでもよい展開。とにかくイタイ映画だった。アメリカとは一味異なり、ユーモアは全くなかった。 評価 〇プラス

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